概要
懐かしい未来。地球から人類が去った大地を少年と少女は歩いて行った。
夜空に星はなく、赤いオーロラと青い月だけが輝く文明崩壊後の地球。南海に浮かぶ人工島で暮らす少年カイは、島外れの岩礁で、ひそかに果実を育てていた。それは、今は亡き老植物学者からカイが受け継いだ、人類が失った“食物を作る技術”だった。少女ミオに果実を見せるひとときが、カイのささやかな幸福だった。百年前、地球は正体不明の〈開発者〉に占拠され、人類は人工島に隔離され、他惑星への“立ち退き”を待っていた。太陽系は天蓋に覆われ、本物の星空は隠されていた。
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