概要
名前を書いた瞬間、海はお前を覚えた
「夜の浜で名前を呼ぶな」
外界と隔絶された孤島の漁村・御凪村。
そこでは、数年前に海で遭難した漁師たちが、歳を取らぬまま“還った者”として暮らしていた。
海の彼方には、死者の国「常世」があるという。
浜に流れ着く白木の札に名前を書いた者は、やがて海に呼ばれる。
潮の匂い、霧の声、凪の夜、無数の還し舟。
記者として村を訪れた主人公の日常は、少しずつ塩水に侵食されていく。
これは、山の神々を描いた『山神の森』シリーズの番外編。
舞台を海へ移した、静かで湿った民俗ホラー。
外界と隔絶された孤島の漁村・御凪村。
そこでは、数年前に海で遭難した漁師たちが、歳を取らぬまま“還った者”として暮らしていた。
海の彼方には、死者の国「常世」があるという。
浜に流れ着く白木の札に名前を書いた者は、やがて海に呼ばれる。
潮の匂い、霧の声、凪の夜、無数の還し舟。
記者として村を訪れた主人公の日常は、少しずつ塩水に侵食されていく。
これは、山の神々を描いた『山神の森』シリーズの番外編。
舞台を海へ移した、静かで湿った民俗ホラー。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!潮の匂いに絡め取られる民俗ホラー
海に閉ざされた小さな村には、かつて遭難したはずの漁師たちが「還った者」として暮らしていた。
編集部に届いた封書をきっかけに、記者として村を訪れた「私」は、宿屋の老女から「この村に入るなら、守ってもらう約束がある」と聞かされる──。
「ざざん、ざざん」
「ぽたり、ぽたり」
反復する擬音や、リズムのある文章に引き込まれ、一気に読んでしまいました。
生理的な嫌悪感を煽られるような、ぞわりとする筆致が印象的です。
生活と地続きにあるような気持ち悪さと、逃げ場のない圧迫感に、じわじわ絡め取られていくような怖さがありました。
波の音がいつまでも引かないような読後感が残る作品です。