概要
恐怖を感じない、優しい瞳。今までに向けられたことのないものだった。
私の人生は、始まる前に終わっていたようなものだった。 魔力はなく、家族からは疎まれ、婚約者と妹からは「夜の慰みものとして地下牢で飼ってやる」と宣告される。拒絶した結果、捨てられた迷いの森で、一羽の魔物に攫われる。連れて行かれたのは、魔王の住む城。「大丈夫か、外は寒かっただろう。」そう言って差し出された杯には、家族の誰よりも温かい優しさが宿っていた。 魔王、アルドリックの隣で過ごすうちに、エルナの「役立たず」とされた人生が、彩られていく。
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