墜落事故で幼児退行した兄と、その隙間に入り込むように支配欲を膨らませていく弟。外の世界が地獄だからこそ、閉じた空間で育つ関係のねじれが静かに怖い。弱さとしたたかさが同居する弟の視点が生々しく、読後に妙な余韻が残る一編だった。
もっと見る