概要
フラグを折る男が、折れなかった
俺の仕事は、恋愛を折ることだ。
2068年。合計特殊出生率、0.5。
国家AI「PAIR」が全国民の恋愛成否確率を算出する時代、俺の職場は恋愛フラグ管理局・折衝課——成立確率30%以下と判定された恋を、「折る」部署だった。
新しい担当案件は、川瀬奈緒。成立確率11%。
前任二人が折れなかった、少し面倒な案件。
そして、何度通っても、彼女の縁は折れなかった。
「11%は、0%じゃないですよね」
いつの間にか二人分になっているコーヒー。
窓の外で、誰も乗らないまま揺れるブランコ。
そして俺の端末にだけ表示され続ける、原因不明の【ERROR】。
312件担当して、一度も「介入完了」のスタンプを押せなかった男が、絶対に折れない縁に出会った。
これは、縁を折る男と折れない女が、数字の向こ
2068年。合計特殊出生率、0.5。
国家AI「PAIR」が全国民の恋愛成否確率を算出する時代、俺の職場は恋愛フラグ管理局・折衝課——成立確率30%以下と判定された恋を、「折る」部署だった。
新しい担当案件は、川瀬奈緒。成立確率11%。
前任二人が折れなかった、少し面倒な案件。
そして、何度通っても、彼女の縁は折れなかった。
「11%は、0%じゃないですよね」
いつの間にか二人分になっているコーヒー。
窓の外で、誰も乗らないまま揺れるブランコ。
そして俺の端末にだけ表示され続ける、原因不明の【ERROR】。
312件担当して、一度も「介入完了」のスタンプを押せなかった男が、絶対に折れない縁に出会った。
これは、縁を折る男と折れない女が、数字の向こ
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!これは新しい形の恋愛…?小説
恋愛ジャンルとして投稿されている本作。しかし恋愛小説にありがちなトキメキや浮いた展開があるわけではない。お役所の仕事と、市民とのやり取りが淡々と描かれている。
最初はジャンルを間違えたのか?と思ったが、読み進めるうちに、これこそが恋愛のリアルなのだと思い当たる。恋愛は、将来を期待した浮き立った気持ちや、成就するまでの一喜一憂、又は失恋の悲しみだけではない。理不尽に思ってもあきらめなければならない時もある。
本作は統計と計算により恋愛をあきらめることを強いられる人の物語。あきらめることのリアルを描き出した作品。
あきらめた経験がある人も、いつかあきらめる日が来る人にも、ぜひ読んで欲しい一…続きを読む