概要
私、顔が分からないんだ
私は、人の顔がわからない。
親の顔も、友達の顔も。
——でも。
ひとりだけ、わかる人がいる。
親の顔も、友達の顔も。
——でも。
ひとりだけ、わかる人がいる。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!誰の顔も判らない世界で、君の「音」だけが私を照らす。
家族の顔すら思い出せない「相貌失認」を抱える主人公の白花。輪郭が曖昧な世界を生きる彼女ですが、クラスメイトの朝凪くんのことだけは、その声や足音、そして「ころ」と鳴るやさしい笑い声の『音』で確実に見つけることができます。本作は、他人の顔がわからないという孤独な葛藤を抱えながらも、たった一人だけ特別に響く「音」に惹かれていく少女の、静かで切ない日常を繊細に描き出しています。
視覚ではなく「聴覚」で恋心を描写する表現力が圧倒的で、深く心を揺さぶられます。騒がしい教室の中で朝凪くんの足音だけを拾い上げる場面の純粋さや、放課後の教室でついに自身の症状を打ち明ける瞬間の、ふっと「音が消える」とい…続きを読む