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概要
「君さえよければ、僕と結婚してほしい。ただし、条件がある」
崖っぷちの私に差し伸べられた手。しかし、それは「徹底的な節約」という名の鎖だった。過去の貧乏が彼をそうさせた。私は「はい」と答えるしかなかった。たった一つ、愛するペットのフグを飼い続けることだけを条件にして。
毎日のように家計簿をチェックし、1円単位の節約に喜びを見出す夫。その隣で、私の世界は少しずつ色を失い、小さな水槽の中だけが輝いて見えた。フグの餌代すら「高い」と叱責され、私は自分の食事を削って餌を手作りした。
そうして三十数年。通帳の数字は六千万円を超えた。私たちが手に入れたはずの「安心」な未来。しかし、神様は残酷だった。妻の命の砂時計は、もうほとんど残されていなかったのだ。
貯め続けたお金が、妻の治療費として消えてい
崖っぷちの私に差し伸べられた手。しかし、それは「徹底的な節約」という名の鎖だった。過去の貧乏が彼をそうさせた。私は「はい」と答えるしかなかった。たった一つ、愛するペットのフグを飼い続けることだけを条件にして。
毎日のように家計簿をチェックし、1円単位の節約に喜びを見出す夫。その隣で、私の世界は少しずつ色を失い、小さな水槽の中だけが輝いて見えた。フグの餌代すら「高い」と叱責され、私は自分の食事を削って餌を手作りした。
そうして三十数年。通帳の数字は六千万円を超えた。私たちが手に入れたはずの「安心」な未来。しかし、神様は残酷だった。妻の命の砂時計は、もうほとんど残されていなかったのだ。
貯め続けたお金が、妻の治療費として消えてい
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