概要
夫が忘れても、自分だけは覚えている。その愛は、まだ愛と呼べるだろうか。
長年連れ添った日本人ゲイカップル、藤代雅也と三上俊司。
日本では夫夫として生きる未来に名前を持てず、二人はオランダへ渡った。そこでようやく、共に生きる人生を築いてきた。
だが晩年、俊司がアルツハイマー型認知症を発症する。
昔のことにはまだ手が届くのに、今この瞬間のことはこぼれ落ちていく。食事をしたことを忘れ、家にいるのに帰らなければと言う日々。介護に追い詰められた雅也は、新しい治験薬を試すことになる。
薬はたしかに効いた。
俊司は少しずつ“今”を取り戻していく。
けれどその代わりに、二人で生きた過去の輪郭が少しずつ壊れ始める。
結婚した記憶が薄れる。
日本で出会った時間が消える。
夫夫になるためにこの国へ来た理由さえ、俊司の中から抜け落ちていく。
正しい思い出を守るか。
穏やかな今を
日本では夫夫として生きる未来に名前を持てず、二人はオランダへ渡った。そこでようやく、共に生きる人生を築いてきた。
だが晩年、俊司がアルツハイマー型認知症を発症する。
昔のことにはまだ手が届くのに、今この瞬間のことはこぼれ落ちていく。食事をしたことを忘れ、家にいるのに帰らなければと言う日々。介護に追い詰められた雅也は、新しい治験薬を試すことになる。
薬はたしかに効いた。
俊司は少しずつ“今”を取り戻していく。
けれどその代わりに、二人で生きた過去の輪郭が少しずつ壊れ始める。
結婚した記憶が薄れる。
日本で出会った時間が消える。
夫夫になるためにこの国へ来た理由さえ、俊司の中から抜け落ちていく。
正しい思い出を守るか。
穏やかな今を
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