あの子はずっと傍で守り続けてくれる

高校生三年生となった主人公の春奈の前に、〝あの子〟と教師である河嶋が現れる――そこから物語は始まります。

とりあえず、この河嶋の行動がずっと気持ち悪いです。(褒めてます)
表向きは人気の先生なのに、序盤から「ん……?」という部分がちらほら。その違和感はどんどん強くなっていって、中盤まで進んだ時には読んでいてぞわぞわするほどに。物語の途中で彼の行動の理由が分かるのですが、それでも同情するどころかより気持ち悪く感じるほどのやばい人っぷりを発揮しています。

一方で、春奈が出会ったもう一人の存在である〝あの子〟。彼女は河嶋のせいでクラスメイトから嫌がらせをされるようになってしまった春奈の唯一の味方でいてくれます。
何故なら〝あの子〟は春奈を守りたいから。彼女が望んだのはたったそれだけです。けれど結果として、人生だけでなくその守りたいという感情すらも壊れてしまった。

〝あの子〟は一体何者なのか。どうして春奈のことを守ってくれるのか。いつまでそれは続くのか。

是非ご一読ください。