第7話 ご奉仕メイド制度
//SE(インターホン)
//SE(駆け足の音)
//SE(ドアを開ける音)
(無機質に、感情を表に出さずに)
「突然のご訪問、失礼いたします。私は、ご奉仕メイド制度の規約に基づき派遣されましたメイドのアリサと申します」
(首を傾げながら)
「はて、何故そのような不思議そうな顔をしてらっしゃるのですか? まさか、詐欺や悪戯を疑ってらっしゃいますか?」
(口元に手を添えて)
「……ふふっ、なんて冗談でございます。最初にお会いした時とは違い、私との約束を守って通知書をちゃんとご覧になってくださっていたようで何よりです」
「私が去った後、アンケートに関する郵便物が届いたかと思います。そちらに、希望欄というものがございまして、ご本人様が強くご希望なさった場合に同じメイドを派遣する可能性がございました。無論、希望が必ず通るとは限りませんが、私もご主人様のご期待に添えるよう掛け合いましたところ、無期限契約による派遣となりました」
「現実的な問題として、一週間のご体験をしていただいたときとは違い、ご主人様にはお仕事を頑張っていただく必要がございますが、そもそも私はご主人様の元で終身雇用していただこうと考えておりました。ここを離れる前に、ご主人様には熱烈なアプローチをしていただきましたし。アンケートにも、ずっと一緒に暮らしたいと書いてくださったそうではないですか」
(聞き手が顔を赤くして慌てふためく)
「そのように顔を赤くされて、相変わらずですね。ご安心ください、私、アリサはもうご主人様の元を離れることはございません。ですから……」
(息を飲み、少し頬を赤らめながら)
「どうか、ずっとお傍に置いてくださいませ。アリサは、これから先の一生をかけて、ご奉仕させていただきます」
(深々とお辞儀をして)
(はい、と聞き手が応答すると微笑みながら)
「……はい。これから末永く、よろしくお願いいたします。ご主人様……いえ、私の旦那様」
【ASMR】ご奉仕メイド制度〜日々、仕事を頑張る方々を癒します〜 黒ノ時計 @EnigumaP
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ネクスト掲載小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます