水底へと
武藤寛和
水底へと
ちょっと意地悪なことを言ってしまった後の二人は静かだ、泣かないまでも
蛇口から出る水を指で閉じていくみたいで悪口は嫌だった
駄目とかじゃない。犬を撫でたい。鉄棒が冷たくて濡れてると思った
煙突を群れが追われるように煙は昇って君と生きている街
盧溝橋、ただ音として呟けば横たわる名に降り積もる雪
コーヒーも牛乳もなく落ちてゆく陶器の滑り台として風呂上がり
真っ直ぐ奥に出口があると矢印が夕陽に乾いている駐車場
なんか目ぇ潤んでる?って聞かれれば氷山の一角のように嬉しい
星喰ってめっちゃ沈んで抱き合ってきっと竜宮城になろうよ
花瓶を置く場所からまず考えた 冬に生まれてからずっと早生まれ
水底へと 武藤寛和 @umitanuki
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