くもりのちあめのちはれ

来島あんず

くもりのちあめのちはれ

先に起き窓を開ければベランダに自分が育ててない緑の芽


ラジオ聴きながら豚こまを炒める ラジオが作ったご飯をお食べ


宿題の日記はありもしないのに今日の天気を記録している


(そばにいて)わたしが思っているよりもまだ欲深いわたしのために


地上なら傘の外に手を伸ばすだけ 遠い遠い地面を見下ろす


雨音で曖昧になる どちらから言い出したのか無茶な計画


通り過ぎた風の美しさをずっと覚えているひとよ、いつまでも


読みかけの小説をただただ運び 小旅行の荷解きは数分


ここからは星が見えたりサイレンの在り処に何もないのが見える


ひと夏のあいだ裸足に突き刺さる ひとの爪 ベビースターラーメン

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くもりのちあめのちはれ 来島あんず @krsmaaa

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