ここは食堂の外に隣接された部屋。

一面がガラスでできていて、日光が部屋全体を照らし出してる。


そこでアフターヌーンティーを楽しんでいる者がいた。

その者の名はマーキュリー・バーナディネリ・バーンスタイン


そんな彼女に声をかける者がいた。




「マーキュリー様!!聞きましたか?」

「何をですか?」

「あのアマゾネスが奴隷になったという話です」


ブフッ!!とマーキュリーが口にしていた紅茶を吹く。


「大丈夫ですか!?」

「ええ、大丈夫です。アナトリアが奴隷になったというのは本当なんですか?」

「本当です!!」


マーキュリーは「信じらない」という表情を浮かべる。

冷静さを取り戻したマーキュリーは再び紅茶を口にする。


「それで、主人は誰なんですか?」

「アルデバランです」


ブフーーー!!

マーキュリーは再び口にした紅茶を吹き出す。先程より飛距離が伸びた。


「!?アルデバランというのはアルデバラン・プレイアデスのことですか?」

「はい。そのアルデバランです」

「?????????」




彼女の頭の中が疑問符で埋め尽くされる。


ついでにアルではなくアルデバランなのだと再認識

閑話休題


彼女には意味が分からなかった。


「アナトリアを奴隷にする理由は?アマゾネスとの関係性を分かったうえで?それとも王宮勢力の考えとアマゾネスの思惑を踏まえたうえで?いや、それなら奴隷にする必要性はないはず・・・・」

「マーキュリー様?」


マーキュリーの小声マシンガントークに対して不安がる女子生徒。


「!!なんでしょうか?」

「そんなに考えることなんですか?」


マーキュリーは素で「この女子生徒殴りてぇ」と思った。


国際的な課題に対してアルデバランがとった・・・・とされる一手がどれだけ波乱を呼ぶのかわかっていない女子生徒。


その女子生徒に対して沸々と怒りがわくマーキュリー。


そしてマーキュリーは考えるのをやめた。

アルデバランが何をしでかすかを考える方が愚かだと悟ったのだった。



「マイア、あの話聞いたぁ?」

「何?エーレ」


アルデバランの姉、エーレが勉強中のマイアに話しかける。


「アルがねぇ、学院の女子生徒を奴隷にしたらしいわよぉ」


バギィ!!ガタッ!!

マイアが持っていた羽ペンが折れ、机に羽ペンを持っていた手がぶつかる。


「あの子は一体何をやっているの!?その子の名前は?」

「アナトリアって言ってたわねぇ」

「・・・・・・ハ?ハァァァアア!?」

「その話・・・知ってる」


その話を聞いてやってきたメロペー。


「アルが・・・『暴虐の姫』様を・・・・奴隷にしたって・・・話」

「本当に何をしているの!?」

「いいんじゃないか?元気があっていいじゃないか」

「ライ―ノ。簡単に言わないで」


その話を聞いてやってきたライーノに対して小言を漏らすマイア。


「どうにかなるんじゃねぇか?この学院の入学と同じで」

「ライ―ノ。そんな簡単に行くわけないでしょ」


マイアは、はぁ。とため息をつく


「しかし、アルがあの暴虐姫をぶっ倒したときいたときは大笑いしたなぁ」

「まさか・・・・アルが・・・・決闘して・・・・勝つとは思わなかった」

「そうねぇ。私もつゆほど思わなかったわぁ」

「・・・・・でもさすがにやり過ぎよ」

「アルなら何とかしてしまう。俺はそう思うぜ」

「私も・・・」

「私もよ」

「はぁ、何事もなきゃいいけど」


妹たちと違って、小さな弟の未来を案ずるマイアなのであった。



パシリ→奴隷だと誤解→奴隷にしたとうわさが広がる→休学のためクッソ広がる(学院側はだんまり)→収拾がつかなくなる

本当の奴隷化よりかはましだな。うん!!

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星骸の魔女 蒼華 @tengenmusouryuu100

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