壮大なテーマと純愛が胸を打つ、魂の傑作
- ★★★ Excellent!!!
この物語は、安楽死という社会的テーマの重さと、切なくも美しい純愛のドラマが融合した傑作です。
主人公が自らの後悔と痛みを力に変え、世論を動かし、日本の制度を確立するまでの過程は、読者に圧倒的な熱量とリアリティをもって迫ってきます。彼の葛藤や、一途な愛は、読み手の心に深く突き刺さります。
過酷な現実の描写の先に待つ、クライマックスの「両側」(生と死の境界)の表現は、息をのむほどに美しく……ただただ感動します。
すべてをやり遂げた主人公が、愛する人との再会とプロポーズによって報われる最後の瞬間は、思わず胸が熱くなりました。
壮大さと繊細さと、社会問題を兼ね備えたこの「愛の物語」を、多くの方に読んでほしい……そう思います。