哀れな道化
@Yasha27
第1話 平凡な俺
何処にでもあるような教室の風景
何処にでもいるごく普通の男子中学生
全てが平凡
クラスメイトは皆仲がよく、喧嘩なんて見たことない。まぁ、俺にはそれくらいが一番良いのかもしれない。
クラスメイトは合計二十四人
男子十七人、女子七人なので男子比率が高い。
ここらにある学校にしては人数が少なかった。
その十七人の中のひとりである俺は
轟 光(トドロキ ヒカル)
まぁ、成績は普通より少し下
運動神経は結構良い。
夏場にはクラスメイトとよく遊んでいた
水遊びにゲーセン…
そんなある日だった、母さんが夕ご飯中に
話しかけてきた
「ねえ、光?明日には実家に帰省するから準備しておきなさいよ?」
『あぁ、前々から言ってたやつ…?分かってるよ』
久しぶりに父さんも帰ってくるから
祖父母の家に帰ることになっていた、父さんは海外に出張していることが多くて中々会う機会は少なかった。
俺は車が好きだから、父さんが走らせてくれる車に乗るのが楽しみだった。
ピロンッ
「あ、光?スマホの通知音小さくしといてって…」
『わかってるわかってる』
適当に返事を返しスマホを手に取ると
『あ、松野からだ』
「あら、寧々ちゃんから?本当に貴方のことが好きなのねぇ〜」
『ばっ!!!ちげえって!』
松野 寧々(マツノ ネネ)
クラスが同じになってからよく話すようになった
まぁ、一方的に来るという方が正しいのかもしれない。
「ねぇ!明日実家に戻るんでしょ?!」
『まあな、で?今回は何だ?』
「いや、お土産何にしようかなって!」
こいつ、俺に土産をねだってるのか?
『買わねえよ?』
「え?!なんで?!」
『めんどくせえ(笑)』
「えー!!お願い…!!!」
『仕方ねぇな…』
そう送ると可愛いスタンプとともに有難うと返ってきた。
「?、お土産なににするのぉ??」
『?!、見てたな?!』
「まぁね(笑)で?何にするの?寧々ちゃんなら可愛い物あげときなさい恋文も添えて♡」
『いやいや、真っ平御免だね。適当にキーホルダーでも探しとくよ』
母さんはそれを聞くと少し残念がったようにした
俺は最近機嫌が良かったからこう言うメールも鬱陶しく感じなくなってきていた。
なぜなら、
嫌いなやつと一週間以上会っていないからだ
名を九堂 作(クドウ サク)
性格は嫌ってほど明るい
成績は良い、全教科満点を取るほどだった
授業中、まともに受けてるところを見たことがない
それでもテストが満点なのが気にくわない
俺が努力しても手に入らないものをあいつは持っていた。
でも、そのあわなくても良い期間があと四週間ぐらいか…そう思うと少し名残惜しい
まぁ、アイツのことを少しでも考えるくらいなら
祖父母の家に行ったら何をやるかを考えるほうが有意義だな。
哀れな道化 @Yasha27
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