18話 これから
お母さんと話をした事で…私は少し変わった…
と思う。
私はお母さんに望まれていた…愛されていた。
この身体の私、わたし自身がその愛情…。
私が生きている限り…その愛情は尽きない。
たったそれだけで…世界の見え方…それと
私自身の内側での歪んでいるものが見えた気がした。
素直に考えてみる…。
私はお父さんが好き…でも多分親子として。
人として…父として。
私は今だに瑞月が好き…それは同性だけど
人として…恋人として。
素直に受け入れると…その…今までの自分の
行いが…どうにも馬鹿で恥ずかしくなる。
幼い頃に言われた言葉も、実はなんてこと無い
あんなもの私に言われても関係なかった。
…関係…無くはないけど…
言われてどうこう出来ることじゃ無かった…
私は幼すぎた…。
今日は朝食もしっかり食べて!
お祖母ちゃんとお祖父ちゃんと畑に来ている…
少し寒いけどなんか楽しい。
はっきりとした何かを見つけた訳じゃない。
でも自分を守る術を…お母さんからもらった
気がする、とても強くそう思う。
それと…昨日の夜…瑞月に…電話をしてみた。
瑞月は緊張してくれていたみたいで…。
なんか可愛かった。
近況とか話したり…その…まだ…かわらず好きな
事を伝えたら…喜んでくれた…。
そして伝えてくれた。
「佳樹さ…後少ししたら迎えに行ってもいい?」
と…。
正直…迷った…。
まだ好きだなんて言ったけど…あわせる顔がない
…なんて…私はまた思って…。
でも…その時お母さんの言葉を思い出した…。
『あなたに良い子になって欲しいんじゃない』
『素直な気持ちで周りを見てね…』
『それとも今その途中?』
私はその言葉の束を…私なりに纏めて咀嚼した。
素直に瑞月への気持ちを…。
素直に瑞月からの気持ちを受け止めよう…。
お母さん!瑞月との恋は、まだまだ途中だった!
「瑞月!」
「なに!?佳樹どうしたの?なにかあった?」
「…あのね…私は瑞月を食べたい…くらい好き
大好き…ほんと好きもぅ…泣きたいくらい好き…
どうしたら良いい…瑞月が…必要なの…。」
「…ばか…わかってるわよ…もぅ…佳樹さ
私…だめと言われても…会いに行く。
佳樹が来ないでって言っても行くから待ってて」
「…うん…うん!…面倒くさくてごめん…」
「ほんと…私の彼女は面倒くさいわーふふ…
これに懲りたら…もう突き放さないでね?。
それが例え…私の為でも…佳樹の為でも…
まずは話をしよう?」
「…うん、ごめんなさい…ありがとう…」
「あと…野々原さんには直接連絡した?」
「…ううん…まだ…」
「そっか…私からは言わないよ?」
「うん…それはやらかした私の責任だから…」
「ふふ…そういう事♪」
「うん…瑞月いい女!ふふ…」
「そうよ…佳樹は私が居ないとだめだからね〜
大きい赤ちゃんだし…」
「そ、それは!……そんな私は…いや?…」
「ぶは!…それ今度、上目遣いで言って…」
「…い、言わない!ほんと意地悪!ばか!」
「あ〜なんか…その台詞心に染みる…」
「うわぁ…瑞月、変態…罵られて喜んでる…」
「ふふ…私は佳樹マニアだから…」
「何よそれ!キモいから!」
「そんな瑞月ちゃんを佳樹は?はいどうぞ?」
「……………………………好き…」
「ふふ…やだぁ佳樹ちゃんお胸の大きな変態さんねー、変態な私の事好きなのね…ぷふー!」
「う…うるさいなぁ〜!なによ!私の事…
大大大好き瑞月ちゃんはさ!」
「…はい、佳樹の事が大大大好きで佳樹になら
何をされても良いと思ってる瑞月です。」
「もぉ〜〜〜〜〜〜〜〜!……超…好き…」
「!!あははははは…ほんと…私も…うん…
ありがとう…私も大好きだよ佳樹がさ♪」
「…うん…ありがとう……」
とまぁ…バカップル全開なのでこの辺りで
割愛して…オホン!…。
そうして昨日の夜遅くまで私達はイチャイチャと電話をしてました。
そして今日、畑仕事を終えたら…えと…本当は
心配をかけたお父さんに先に謝らなきゃだったけど…まだ仕事だろうから…恵美ちゃんに連絡してみた。
恵美ちゃんは泣いて喜んでくれた…。
私はあらためて自分の身勝手を後悔した。
そして私は平謝りをした、電話だけど。
そうしたら恵美ちゃんから意外な提案を受けた。
「ほんと良かった…で…佳ちゃんはいつ帰ってくるの?」
「うん…まだお父さんに話して無くて…その
謝れてないの、許してくれるかもまだ…なんだ」
「そうなのね、実は私ね佳ちゃんのお義父様と
お話してきたの♡」
「へ?なんで?」
「ふふ…私の家ね、あ、マンションなんだけど
使ってない部屋があるのよ。
でね、お義父様にね、佳ちゃんを私のうちで預かるのは如何ですか?って話しをしたの。」
「それは…?」
「うん、瑞月から経緯は聴いていたからね。
佳ちゃんもお義父様も…そのお互い気不味いのであれば、寝泊まりはうちで。
そうして夕飯の支度なんかをお義父様にしてあげて、佳ちゃんが心の整理が出来るまでの時間を
私の家で稼ぐ?ような感じね。どう?」
「…お父さんは…なんて?」
「ふふ…佳ちゃんに任せるって。
でも勘違いしちゃだめよ?お義父様は投げやりに言っているのではなくて、佳ちゃん自身で考えて決めて欲しいって。
もちろん生活費とか、佳ちゃんが暮らす上で必要なものは佳ちゃんがバイトなり稼がないと行けないけど…。
もしくは〜そうね…私の紐になる?
私はその辺の余裕があるから…いいけど♡うふ」
「え゙…結構です…。でも…ありがとう…
そんな選択肢…考えたこともなかった…。」
「うん…良かった、だからね♪今回みたいに〜
家出のような事をしたくなったら何時でもうちに来てね?
今回は祖父母さん達のお世話になれたけど
…心配したのよ?瑞月も私も」
「うん…ごめんなさい恵美ちゃん」
「うん♪いい子〜♡」
「あ…はは…取り敢えずお父さんと話して
考えてみるね。まだ…お父さんに謝っても無いから…。」
「うんわかったわ♪とにかく柔らかく考えてね?
それと迎えには私も行くから…瑞月1人じゃ心配だもの…。」
「えぇ〜!なんか大事に…ごめんなさい…。」
「いいえ♡…だから、待っていてね?
お父さんと話をして…自分で考えて決めてね」
「うん…ありがと恵美ちゃん…本当に」
「うん♪それじゃあね♡帰ってきたらお祝いよ♪」
「あ…はは…うんそれじゃ♪」
どれだけ皆に心配をかけたんだろう…。
いや、そうやってまた自分を責めてもしかない!
後悔ならもうした…今度はどうして行くかだよね!お母さん…。
そうして夕飯をいただいてから…
お父さんにメールで話したいことがありますと
伝えて、何時頃に時間があるか聞いてみた。
そうしたら少しして着信が来た。
お父さんだ…。
『もしもし?佳樹かい?』
「うん…」
『そっちはどうだい?』
「うん…でも、変わらず良いところだよ」
『そうかい…良かった。ご飯は食べてるかい?』
「…うん…た…べ…てる…」
『佳樹?どうしたんだい?』
「ううん…お父さん…の声聞いたら……」
『うん…落ち着いて?ゆっくりでいいから話を聞かせてくれないかな?』
「…うん…はぁ…お父さんあのね私間違ってた。
心配かけて、本当にごめんなさい…」
『うん、良いんだよ。多分間違ってない…悩んでいいんだ。それはきっと君の為になる事。
必要なことだったんだ。』
「…うん…私ね…お母さんと話したの」
『そうか…美紗樹はなんて言っていたんだい?』
「うん…お父さんといっぱいエッチしたって」
『え゙!…あ…うん…』
「それとね…私自身がお母さんの愛情そのものだって…」
『…うんそうだね…そう言っていたよ』
「それ…とね…幸せに…なりなさいって…たとえ
小さな…幸せでも…いい…からって…」
『うん…』
「…私と…デート…した…かった…て」
『…うん…言って…いたよ…』
「私…やっと…お母さん…に会えたよ…」
『…うん…良かったね…良かった』
「お父さん…私を許して…くれる?」
『…怒ってなんかないさ、心配はしたけどね』
「うん…ごめんなさい…」
『うん…わかってるよ、安心していい』
「うん…あのねお父さん…」
『なんだい?』
「私…恵美ちゃんの所で暮らそうと想うの」
『…うん、理由だけ良いかな?』
「うん、私は本当に甘えていたと思う。
お父さんに、お祖母ちゃん、瑞月にも…。
でもバイトして自分で生活をする提案を聞いた時にね」
『うん…』
「頼るだけじゃなくていいんだって思ったの」
『…うん…それは淋しいな…』
「違うの、お父さんが嫌いとかじゃなくて…」
『うん、わかるよ自立出来るようになりたいんだね?』
「うん…たぶん…」
『そうか…少し早い気もするけど…恵美ちゃん…
友人の所でなら安心かな…』
「うん…でもね、お弁当は私、皆の分作るよ」
『皆の分かい?』
「うん、良かったらだけど…」
『じゃあ…お弁当代払わないとね』
「お父さん…」
『今どきコンビニだって直ぐ1000円だよ?』
「うん…1食辺りで今度金額言うね…ふふ…」
『うん…それと…たまには…そうだね…。
瑞月ちゃん、恵美ちゃんも連れて家で食事してくれないかな?月1回…出来ればもっと…』
「……お父さん私だけじゃ嫌なの?」
『いやいや…違うよ?
3人が仲良く暮らしているか知りたいだけだよ、佳樹がちょくちょく来てくれるならそれでもいいけど…メールやその辺で済まさないで、会いに来て話をしてくれると…その父さんもありがたいなぁ…と』
「うん…もちろん遊びに行くよ、話をしにもね
だってお父さんだもん」
『うん、ありがとう…それでどういう予定でこっちに戻るのかい?』
「うん、瑞月と恵美ちゃんが迎えに来てくれるって、取り敢えず帰ったらお父さんの所に泊めてもらって…」
『いやいや、泊めるも何も佳樹の家でもあるんだからね?…じゃあ一度帰って、準備出来たら
恵美ちゃんの所にお世話になると言うことかな?』
「うん、恵美ちゃんはね。どちらの家に行き来してもいい感じで考えればって言ってくれてるから」
『なるほど…じゃあ勉強の遅れている所も…
恵美ちゃんに教われて安心だね』
「…え゙……襲われなければね…」
『ん?なんだい?教わらないのかい?』
「…うん教えて貰うかな…あはは…多分…」
『じゃあ…今度の連休辺りかな…』
「その辺は瑞月と恵美ちゃんに相談してみる」
『わかった、じゃあ決まったら連絡してね?』
「うん…ありがとうお父さん。心配をかけしました」
『うん、流石に今回は心配しました、あはは』
「うん、ごめんなさい…ふふ…」
『じゃあ〜お袋と親父によろしくね』
「うん、少し早いけどおやすみなさい」
『うん、おやすみ…佳…』
電話を切った後…自然と気持ちが溢れた…
「お父さん…ありがとう…」
そして翌日、畑仕事を終えた私は
同じ頃に学校を終えている2人に連絡した。
すると今から公園に行くから少し待っててとの
返信が来た。
そわそわしながら私は待っていた、その…
…照れくさくて…。
すると瑞月から着信が来た、構えていた私は
直ぐに出た。
『もしもし佳樹!どうだった…そのお父さんは?
怒ってた?』
「ううん…怒ってなかったよ。それでね、帰る日を決めようと思ってね、連絡したんだよ」
『そっか…良かったね佳樹―』『ちょっと代わりなさいよ!佳ちゃん連絡待ってたわよ♡』
「ふふ…うん、おまたせしました♪」
『ほんとよ〜でも良かったわね♪で?いつ迎えに行けばいいかしら?』
(ちょっ…私の携帯!返せ!こののっぽ!)
あはは…後で瑞月が騒いでるみたい…。
「うん、今度の連休はどうかな?」
『なるほど…ちょっと待っててね今調べるから
…はい佳ちゃんと話していて、私調べるから』
『…まったく…やっと話せるよ…
そっちは寒い?風邪とか平気なの?』
「うん♪平気だよ、でも暖かい格好で来てね?」
『わかった、佳樹が脱がしやすい暖かな格好で行くね♪』
「なんでだよ」
『サービス?今ならサンタコスも選べるよ?』
「ますます何でだよ!」
『えー見たくないの?私のサンタコス…』
「それは…見たいけどダメ…2人の時なら…」
『やだ…冗談なのに…エッチねー佳樹♪』
「あっそう!…私サンタコスしてあげない!
ミニスカサンタ…恵美ちゃんにだけ見せよ!」
『ほんと佳ちゃん!私みたいわ♡脱がせたい!』
(こーら!なに聞いてんだよ!返せって!
脱がすの私だから!恵美トナカイしてろ!)
ふふ…またやってる…。
『もぅ…ほんとに…おちおち話もできない…』
「ふふ…喧嘩しないでね?」
『うん、…やっと会えるね…』
「うん…ごめんね」
『いいよ…罰はありますから』
「え゙…」
『そりゃあ…当然よね…ね?け・い・き』
「…………………はい…」
『うーん素直でよろしい!ん?調べ終わった?』
「?」
『あ、佳ちゃん?こちらはOKよ♪予約取れたから到着は…。夜のうちにそっちついて…ホテル泊まって、朝から会えるからね♪
タクシーでそこまで行けるから…。
うーん…距離感ないから…朝タクシー乗ったら運転手さんに聞いてメールするね♪』
「うんわかった、ありがとう恵美ちゃん♪」
『ううん、で、佳ちゃんが罰を受けるとき
私も居ていいのかしら?』
「え゙え゙!?」
『だってぇ…私も心配したし…ねぇ瑞月?』
(そうだなぁ…やっぱりミニスカハイレグサンタかな…)
「ちょっと!何そのはみ出しそうなの!却下!」
『じゃあ…猫耳メイドさんはどう瑞月?』
(おお…いいとこつくな…流石、恵美…)
「あ゙あ゙…なんで私が猫耳メイドなの…」
『ふふ…懲りて貰うためよ♡』
(異議なーし、あとミニスカメイドで)
「瑞月ー!じゃあ瑞月と恵美ちゃんミニスカサンタね!!」
『お?いいぞ〜恵美は?ミニスカサンタ』
(え…私が着ても可愛くないもの…背高いし…)
「ふふ…いいんじゃない?さらにミニになって」
『あ!あとそれでノーパンな!恵美は♪』
(ちょ!なんでよ!なんで!サイズによったら私1人丸出しじゃない!)
「ふふ…だってぇ…恥ずかしがる恵美ちゃんて
…可愛いんだもん…サイズはМかな…ふふ」
『あれ?…ナチュラルにSモード入ってる…』
(え!?ご…ご主人しゃま!)
とまぁ…欲求不満な2人に巻き込まれた
恵美ちゃんは、私への罰が行使される日に…
私よりひどい目に遭いました…ほとんど私のせいで、てへ。
とにかく、そうして決まったお迎えの日程を
私は祖父母に伝えて、お父さんにも伝えた。
そうしたらお祖母ちゃんから提案を貰った。
その提案は、一日こっちに泊まってもらったらどうだい?と言うものだった。
田舎のお家は広いので、余裕なのは知ってるけど
私は再度2人に連絡をして確認を待った。
そうしたら2人からOKを貰ったので
お祖母ちゃんに伝えた。
お祖母ちゃんはとても喜んでくれて
『ご馳走作らないとね!』
と張り切って居るみたい、
ありがとうお祖母ちゃん。
でも…この後…
私にドッキリが瑞月と恵美ちゃんと…
さらなる人物によって行われるとは思いもよらなかった私でした。
今回はここまで
冬も近づいてまいりました、どうぞ風邪などひかないよう暖かくしてお過ごしください。
物語もあと…2話か…3話で終わりの予定です、
もう少しお付き合いくださいませ。m(_ _)m
私はお父さんが大好きです♡ メビウス @rmzno-30waka
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