日誌と記録映像が導く不可解な声
- ★★★ Excellent!!!
<プロローグから研修ノートからの用語抜粋.txtを読んでのレビュー>
最初は研修日誌という体裁で始まり、文章は淡々と自己疑念と学習過程を綴っていく。映像記録が挿入されることで、現実の輪郭が静かに揺らぎ始める。舞台は新人研修の発表会という平凡な場でありながら、些細な異常が「侵食」のように広がり、作品は一気に不穏さを帯びる。
客観的な視線を保ちながら展開するが、その淡白さがかえって異常さを際立たせている。
「画面の文字は次々と『■■■は呪われている』に置き換わっていった」
単なるエラーやバグではなく、すべてが均質に「呪い」という言葉で塗り潰されていく様は、現実に即していながら、寓話的な恐怖を含んでいるように感じられる。
現実の技術的な仕組みと、そこに混ざり込む説明不能な「声」との境界は曖昧なのかもしれませんね。