素材の味を殺した味で喰らいたい

たこやきこうた

第一話 ゆでたまご


 僕は聴覚と嗅覚が異常に優れている。

 この研ぎ澄まされた聴覚のために、他の人々よりも食材が焼かれている音や、食材が揚げられている音などが、だんだん変化していく様子を耳で聞き分けられる。

 また、鋭い嗅覚があるために、食材の臭みをすごく感じてしまう。だから僕は、世の中のあらゆる食ベ物の素材の味を殺したいほど大嫌いだ。



 今回とりあげた「ゆでたまご」に関しても、生臭なまぐさみや硫黄のような刺激臭を感じることがある。

 たまごが新鮮であってもだ。


 ゆでたまごなどと言うものは、「味を付けたら味玉じゃないか」「味をつけて煮たら煮卵じゃないか」と言われてしまうほど、素材の味そのものを食すというのが一般的なのであろう。



 僕は粗塩あらじおでなんて「ゆでたまご」を食べたくはない。

 どうしても塩を使わなければならないのならば「ハーブソルト」をかける。


 マヨネーズは?

 マヨネーズだけで「ゆでたまご」を食べるのは嫌だ。

 どうしてもマヨネーズを使えというのであれば、マヨネーズにうま味調味料とディルを加えるか、うま味調味料とフライドオニオンと乾燥パセリを加えてつける。或いは、だし入り味噌と豆板醤を加えて、辛味噌マヨネーズにしてつける。マヨネーズに一味唐辛子を混ぜるのもあり

加えて、これは非常にヤバい挑戦だが、禁断のプリン体大量摂取となるはずの明太子マヨネーズをつけるのも有寄ありより。


 韓流風はんりゅうふうに、サムジャンやコチュジャンを「ゆでたまご」につけるもあり。さらにはコムタンスープやユッケジャンとの相性もし。


 インドやネパール風に、カレーをちょいがけするもし。


 洋風に、皿に残ったグラタンソースにつける」もし。


 中華風に、北京ダックのソースをつけるも有寄ありより。白湯パイタンスープにつけるもまたし。


 僕の一番好きな「ゆでたまご」の食べ方は、味的あじてきには中華風に属するのであろう。あたたかい「ゆでたまご」に、豆板醤トウバンジャン(日本ではあまり見ないけれど、あれば最高の蒜蓉辣醤サンヨウラージャン蒜蓉辣椒醤サンヨウラーチャオジャンという中国風のガーリックチリソース)をチョンとつけてワイルドにガブリとかぶりつく食べ方だ。



 僕の中では、「豆板醤(蒜蓉辣醤サンヨウラージャン)オンザゆでたまご」は最強さいきょう


 僕はこの食べ方を中国人の友人から教えてもらって以来、めちゃくちゃ気に入っている。


 言い忘れたが、僕の好きな「ゆでたまご」の状態は、水が沸騰後7~8分ほど茹でた白身がしっかりとした半熟部分がある状態。スープに入れても変にスープを濁さない「ゆでたまご」が、僕にとってのベストな状態なのである。



 さあ、そこのあなた、あなた好みの「ゆでたまご」の喰らい方を見つけてみてはいかがでしょうか?


            


※このエッセイは、作者の個性を強調するため、一部不埒な言葉使いを含んでおります。

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