『ゲームの知識を使ってゲームの世界で無双』テンプレを上手くはずした傑作
- ★★★ Excellent!!!
物語冒頭で普段遊んでいる洋風ゲームの話が出てきた時、「あぁ、この洋風ゲームの世界に転生するのねん」と思った‥‥‥のも束の間、転生したのは洋風ゲームの世界ではない和風チックな陰陽師世界。ここがまず本作品の工夫ポイント。
で、これだけなら『転生する世界をゲームの世界以外の別世界』にしただけの「なんちゃってテンプレ外し」だが、この作品はそうではない。
『霊力』を使って妖を祓う陰陽師の世界に、洋風ファンタジー特有の『魔力』で戦う主人公をブチ込むことで、上記の設定を活かしている。
もう少し具体的に話すと、霊力で戦わなければならない陰陽師には様々な『制約』があるが、魔力で戦う主人公はそんな『制約』いっさい無い。だから、『俺ツエー』ができる。
この論理展開が美しい。
しかも、主人公は(魔力はあるけど)霊力はないので、周りの小物たち(ヘイト役)が「アイツ、霊力ないでやんのw落ちこぼれやんw」と主人公を馬鹿にできる。
この設定も美しい。
最後に、私は洋風ファンタジーよりも和風ファンタジーの方が好きなので、そこも推しポイント。