「小説×実況」という形式は、既存のどちらにもない臨場感があり、読者としても一緒に“その場にいる”ような体験ができます。
文章はライブ感を意識しながらも、登場人物のキャラクターがしっかり立っており、漫才のような掛け合いとテンポの良さ、ツッコミのキレで飽きさせません。特に茜崎さんの情緒不安定ぎみな奮闘ぶりが「人間らしくて愛せる」存在になっていく構成が見事です。
・プレイ中の疲労や眠気、焦り、喜び、失敗など、感情のグラデーションが素晴らしく描かれていて、
もはやこれは「実況プレイという名の一人芝居ドラマ」と言っても過言ではありません。気軽に読めつつ中毒性も高い作品で、素直に面白いと感じました。
本作は、小説ではありません。
みんなが大好きなVtuberがやっているような企画を、活字でやってみようという挑戦的で意欲的なコンテンツです。
小説というよりバラエティに近い感覚の読み物なので、公開済みのエピソードを順番に読んだりせずに、最新話を読んじゃうのもOKな仕様になってます☆
最新話だけ読んでコメントしても、文tuberの茜崎さんは温かく迎えてくれるはずですよ♪
ゲーム配信、グルメネタ、キャンプレポートなど、色々な企画をされてます。
コメントを本文のなかで拾ってもらえることも多くて、読みながら自分も参加している気もちになれるのが個人的に一番の推しポイントです☆
Vでも普通の配信者でもない。
声も画面もない、だけどリアル。
これは、活字だけで届ける推し配信――文チューバー・茜崎蘭子の奮闘記。
「茜に染まる蘭の花!」という口上とともに登場するのは、駆け出しアイドルの彼女。
だがその実態は、配信事故上等、ぶっつけ本番、ノープランで駆け抜ける全力の『読む配信』。
文字だけで自己紹介し、文字だけでリスナーにかんぱいし、文字だけでゲーム実況に突入する。
しかも活字配信には、映像もリアクション芸もない。
制限時間(=2000字)との戦いの中で、コメントに叫び、ゲームで振り込み、酔いで暴走。
その全部が、フィクションよりフィクションじみた現実として、目の前で展開されていく。
これは小説じゃない。だけど、物語よりドラマチック。
読んでいるうちに、きっとあなたも蘭子推しになっている。
YouTuber配信内容を文に起こした面白い試みです。ちなみにこれは小説ではありません。
おそらく誰もやったことのないチャレンジングな発想。カクヨムでこれをやるか……ある種の強かさを感じます。
放送制限は文字数2000文字まで。
それを超えたら即・強制終了。
この絶対的ルールが時にコメディに、ダイナミックにリスナーに訴えかけてくる楽しさがあります。
大抵文字数に収まらないので強制終了連発。
中途半端すぎて笑いを誘うのは王道か、邪道か。
配慮が行き届いているのか、★やコメントを入れた方々の名前が配信内容に盛り込まれています。
自分の名前を見つけたら嬉しい配信。気になった方、ちょっと覗いて聴いてみては?