大剣使いの「受付嬢」。一人前を目指して今日も奮闘中!
- ★★★ Excellent!!!
冒険者ギルドの受付嬢レイアには、別の顔がある。
日の高いうちは、伝票整理その他の一般事務職の女の子。
そして、夜になると、大剣を背負った一人の剣士。
ダンジョンが国家に管理され、民間冒険者たちが活躍する世界。
モンスターが狂暴化する夜間は、中に留まることを禁じられたダンジョン。
しかし、一攫千金を狙う冒険者たちは、そんなルールを守るはずもなく――。
これは、そんな『門限破り』たちを回収し危険なダンジョンの管理を担う、通称『夜間員』の物語だ。
主人公である入職1年目のレイアは、まじめでひたむきな女の子。
自分の剣の腕には自信があり「役に立ちたい!」(活躍したい!)という気持ちが前のめり。
だけど、彼女は――ダンジョンを、冒険者を、分かっていなかった。
ダンジョンは、強さだけでは生き残れない。
知識、経験、観察力、そして臆病さという名の知恵。
モンスターの習性、地形の特性、それ以外の様々な要素が絡み合う現場で、レイアは翻弄され、戸惑う。
そんな彼女を、厳しくも優しく見守る先輩職員たち。
彼らの導きの下、レイアは少しずつ、冒険者として、人間として成長していく。
レイアは、果たして一人前の『夜間員』になれるのだろうか?
ファンタジーはそもそもリアルなものではないのだけれども、
本作は細部の描写から「感情的なリアル」さが、ほのかに香ってくる。
登場人物ひとり一人に背景があり、思いがあり、淡白な文体の中に人間味が見える。
ファンタジーをベースに人間ドラマを描く、滋味にあふれた物語。
あ、そうそう。
「やさしいおにいさん」好きの方には、特にお勧めです☆