第16話




ドワーフの国の門が再出現してしばらくして



他の異世界の国の門も続々と再出現するようになった

その後は以前と同じ様な交流がはじまった





エルフ自治区ダンジョン



「兄様、次はこれで遊びたいです」


「おにぃはセイカと一緒にお昼寝するべき」


双子のエルフの女の子 セナとセイカ

5年前に生まれたユートの妹である


二人とも両親と共にユグドラシアにいた為、ユートに会うのは数日前に門が再出現した時がはじめてだったがすぐに仲良くなった



エルフの国ユグドラシアに繋がる門は以前あった場所でなく世界樹のあるユートのダンジョンに出現した


これは他の国の門ではなかった現象だったが、世界樹の影響であったのが明らかだったのでそんなに驚くことではなかった


他の門とは違い、エルフの国の門はそのまま エルフ自治区で管理することになった


国の行き来もユグドラシア関係のみとなり、こちら側との交渉はエルフ自治区で行うことになった



門が繋がりこちら側にいたエルフは順番に帰省した

代わりに自治区管理を代理で行う要員が何人か派遣されたが、最終的にはこちら側に元々いたエルフたちが再び戻り中心となって自治区を管理することになった


ソエルとソフィアも一度ユグドラシアに帰ったがソフィアは1日で戻ってきた

こちら側の生活に染まりきってしまい、もう戻りたくないとのことだった


ユートの両親も妹たちと一緒に戻ってきたが 再会はあっさりとしたもので


「久しぶり」


「大きくなったな(わね)」


程度で終わった。それより両親はセナとセイカにメロメロだった


セナとセイカはユートよりもエルフの血の影響が強く 妖精のような愛らしさだった


実際、ユグドラシアにいた頃も他の大人エルフたちに猫可愛がりされていたそうだ



ユートの両親はその後 知人に会うため各地を回ることになったので、妹たちは自治区に残りユートたちが面倒を見ることになった


「セナちゃんセイカちゃん、こっちきて私と遊びましょう」


「ソフィア姉様は気持ち悪いので嫌です」


「ソフィア姉はウザいので遠慮する」


「そんなぁ~」


ソフィアもメロメロな一人であったが構いすぎて二人に距離を置かれていた


「セナ セイカ ソフィアとも仲良くしてやれ。俺も一緒に遊ぶからさ」


「はいです」


「ん、わかった」




ユートたちは平穏な日々を変わらず過ごす


ダンジョンが増えようが新たな門が現れようがそれは変わらない


周りを気にせずマイペースに生きていく




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

押し入れにダンジョンができた わたがし名人 @wtgs-mijn22

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ