路上占い、あれこれ㉑【占い師は、“持っている?”】

崔 梨遙(再)

1342文字!

 子供の頃、おみくじを引いたら白紙だったことがあります。多分、ミスプリントなのでしょうが、凄い確率だったと思います。白紙だったので、自分で『大吉』と書いた記憶があります。



 鳩の糞が頭の上や肩に落ちてきたことが4回あります。営業をしていた時です。必ず、お客様のビルに入ろうとした時に落ちてくるのです。営業ですから、いつもアポの5分~10分前なんですけど、鳩の糞を処理する時間はありません。仕方ないので、頭や肩に糞を乗せたまま商談をしました。お客様に、


『崔さん、今日は気合い入ってますね』


と、言われました。テレビでやってましたが、2回以上鳩の糞を浴びた人は残念な人らしいです。



 地下鉄の入口で、低空飛行のカラスと正面衝突したことがあります。カラスのくちばしが僕の顎に突き刺さって、僕は後ろに倒れて頭を激しく打ちました。カラスは何事も無かったかのように飛び去りました。血が止まらなくて顎から血を流しながら商談しました。


『崔さん、今日は気合い入ってますね』


と言われました。



 小学生の時、雨上がりに何気なく泥だんごを作って、なんとなく遠投したら、欠伸をしていた同級生の女子の口の中に泥だんごが命中しました。その女子、口いっぱいの泥を吐き出しながら号泣! 僕は担任の先生に親を呼び出されました。



 中学2年の時、友人の田舎へ3人で行き、川で遊んでいたら首の無い白骨死体を発見しました。白骨だったのでグロくはなく、新聞記者と警察官から事情聴取されました。新聞記者のオジサンが、


『明日の新聞は、お手柄3人組で決まりだね!』


と言われて写真も撮られたのに、新聞には白骨発見の記事が1番小さいスペース! 勿論、写真など載っていませんでした。



 中学3年生の時、僕達家族はマンションの3階に住んでいました。3階だけやたらとベランダが広いのですが、早朝、ベランダからドシーンと音がして、『上の階から布団でも落ちてきたのかな?』とカーテンを開けたら、ウチのベランダと隣のビルの間に長い紙の女性が血まみれで挟まっていました。ビルの壁で頭を打っていたので即死でした。警察官が来ました。


『思ったよりも出血がヒドいので、毛布か何か貸してください』


と言われ、何故か僕の毛布が使われた。


『ちゃんと洗って返しますので』

『嫌-! お願い! 返さないで-!』


だけど帰って来ました。僕はしばらくその毛布を使いました。



 シンガポールにいた4歳の時、公園のシーソーに1人で座っていました。すると、小学校の5~6年生くらいの男の子が近付いてきました。


『ジャパニーズ?』

『イエス、チャイニーズ?』

『イエス』


その男の子は回れ右をして歩き出しました。その背中を眺めていたら、結構離れた位置でこちらを向きました。そして、突如全力疾走。そのままジャンプ! そして僕のシーソーの反対側にドーン! と飛び降りました。シーソーの僕の側が跳ね上がったのですが、その時、僕はシーソーの手すりを持っていませんでした。僕はピョーンと宙を舞いました。飛んでる時間は長く感じますので、僕は気楽に『うわ! 漫画みたい!』と思いました。そして隣の砂場、子供達が作っていた砂の山に頭からズボーッと突入! この時も、『うわ! ますます漫画みたい!』と思いました。



 今宵はこれまでとさせていただきます。m(_ _)m







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路上占い、あれこれ㉑【占い師は、“持っている?”】 崔 梨遙(再) @sairiyousai

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