この短編は、受験勉強に励む真面目な女子高生「七海」と、対照的に自由奔放な友人「サキ」の夏の日の交流を描いた、繊細でみずみずしい物語です。
ミーン、ミーンと降り注ぐ蝉の声。じわあっと流れる汗。
有名大学を目指してひたむきに努力する七海。
そんな彼女とは対照的に、赤点ギリギリでも毎日を気ままに楽しむサキ。
「優等生」と「アホ」――腐れ縁で結ばれた2人の他愛ない会話は、次第に未来への不安と、別れの予感をはらんでいきます。
蝉の声に包まれた公園で、ほんのひととき交わされる二人のやりとりは、読み手の心を和ませてくれることでしょう。
ぜひ、この物語を手に取ってみてください。