あとがき

 ここまで物語をお読みいただき、本当にありがとうございました。

 コメントや★、ハートを残してくださった皆さまにも、心より感謝申し上げます。


 本作は、本編『雪国の見守り人 -ローカル天気予報の舞台裏-』第8章・第9章から着想を得た、後日譚ごじつたんとなります。


 今回は、佐渡の神職・高梨たかなし紗花さやかの弟で、機械工学を学ぶ大学生・高梨たかなし優斗ゆうとを主人公に据えました。また、置賜おきたまの神職・神崎かんざき彩花あやかの妹で、同じく大学生・神崎かんざきあおいも物語の鍵を握る存在として登場します。


 本編や他の外伝では、紗花と彩花はとても仲の良い(むしろ親密過ぎる?)双子の姉妹として描かれてきました。そこで今回は、あえてその関係に緊張が走る展開、「同じ相手に想いを寄せる」という「禁断の三角関係」に挑戦しています。


 外伝(3)では、紗花と彩花がそれぞれ優斗をからかう場面が描かれていました。もしかするとあの時点で、二人の「姉貴」はすでに優斗に対して、単なる「弟以上」の想いを抱き始めていたのかもしれません。この気付きが、本作・外伝(4)の着想に繋がりました。


 紗花・彩花と優斗、そして紗花・彩花と葵の間には、それぞれという従来設定を活かしつつ、登場人物たちの心情が極端になりすぎないようバランスを取りながら物語を紡ぎました。これまでとは異なる角度から、紗花と彩花の魅力を感じていただけたなら嬉しく思います。


 この外伝を通して、本編に登場するキャラクターたちが、それぞれの場所で今も懸命に生きている――そんな「もうひとつの物語」を楽しんでいただけたら幸いです。


 作品は現在、カクヨムにて公開中です。

 今後も、皆さまの心に残る物語を届けていけたらと思っています。どうぞ、これからもよろしくお願いいたします。


2025年10月6日

風雪詩人



【本編のご案内】


・雪国の見守り人 ―ローカル天気予報の舞台裏―

 https://kakuyomu.jp/works/16818622171858611805

(完結・2025年09月19日)



【外伝のご案内】


 雪国の見守り人・外伝(1) -想いは声となりて-

 https://kakuyomu.jp/works/16818792437010637789

 (全5話+あとがき 2025年9月22日)



 雪国の見守り人・外伝(2) -若き気象予報士のディレンマ-

 https://kakuyomu.jp/works/16818792437167658385

 (全9話+あとがき 2025年9月24,26日)



 雪国の見守り人・外伝(3) -白き巫女みこ、金の朱鷺とき

 https://kakuyomu.jp/works/16818792437010296094

 (全5話+あとがき 2025年9月29日)

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雪国の見守り人・外伝(4) -僕は二人の姉と恋をする?- 風雪詩人 @otenkiqq

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