この先どうなるの、といつも続きが気になる作品です。
主人公のジュリは、異世界へと転生し、「黒髪の忌み子」として当地では嫌われる存在になることに。
しかしそんなジュリも、レクスという高貴な身分の子に見染められ、そのお傍に仕えることが決まる。
魔力欠乏症なるものに悩まされ、定期的にジュリが「供給役」として魔力を補給しないと命の危険に関わる。そんな病弱なレクスを気にかけつつ、傍にいられる日に満足を覚えていた。
しかし、そんな二人の間に大きな出来事が。
ある時に宮殿に戻るとレクスたちの姿が消えていた。何者かの襲撃を受けたのか。レクスは無事なのか。
「運命」みたいなものに翻弄されるジュリやレクスの姿が、直球で心を揺さぶります。
その後に現れる「アンジュ」という王。彼はどこかレクスに似た面影があるが、関係はよくわからない。
かつてはジュリをいじめていたアミックとの関係。消えてしまったレクス。そしてアンジュ。
本作はいわゆる「BL要素」のある作品ですが、純粋に「運命」や「謀略」、「立場の違い」などに翻弄されるジュリたちの姿が心を打ち、早く先が読みたくて仕方なくなります。
果たして、ジュリやレクスは再び会うことができるのか。そして、二人の関係はどのようなものになるのか。壮大で、激動を思わせる物語に最後まで目が離せません。
BLは今まであまり目にしてこなかったのですが、こういうのもありなんだ! と目からうろこでした。
ラブコメの新境地なのか、恋愛の新しい形なのか。
楽しく読めて爽やかな作品に、そう思わせてもらいました。
いつも読みやすくて優しい文章を書かれる作者さま、それは本作でも健在です。
主人公がとまどったりときめいたりする描写も見事だし、優しい世界観がすっと伝わってきます。
それに、登場人物のキャラがどこかおかしかったり、色々な小ネタが仕込まれていたりと、クスりとさせられる場面も満載です。
膨大な魔力を持ちながらも、書司としてのんびり生きたい主人公、でも周りがそれを許してくれません。
そして禁断だと思っていた愛はやがて、掛け替えのない存在へと変わっていく。
あらすじを拝見したところ、物語の後半に向かって、さらに盛り上がっていきそうです。
最後まで目が離せません!
異世界に転生したジュリアンは、生まれ持ったある特徴から、孤独な少年時代を過ごしていた。しかし、彼には人並外れた膨大な魔力が隠されていたのだ。
彼が秘める膨大な魔力が明らかになったとき、運命は動き出す。
とある貴族に見込まれ、生まれつき虚弱で難病を患う、謎多き美少女(?)レクスを救うため、自身の膨大な魔力と向き合うことになった。
この物語の魅力は、主人公が逆境に立ち向かい、大切な人を守ろうとする一途な姿にあります。レクスとの穏やかな日々、そして過酷な試練の中で育まれる二人の絆が丁寧に描かれています。
特に、いじめや差別に耐えながらも、レクスとの出会いによって光を見出していくジュリアンの心の成長には胸を打たれます。
いじめっ子がジュリアンをいじめてくる本当の理由とは?
楽しい少年時代を共有しながらも、別々の道を歩むことになったレクスとの再会はあるのか?
そして、王都で司書として働くことになったジュリアンの前に現れた、傲慢な狼王とは?
ジュリアンを取り巻く人間関係は、一体どんな結末を迎えるのか。
胸を打つ深い愛の物語を、ぜひ体験してみませんか?