決戦。
本屋で辛い時間を過ごしていたらもうそろそろ予約時間になりそうだった。
そして彼を含め5人でカラオケ店へと向かった。
到着するとともに、心拍数は通常より高いのがわかる。予約していたのでスムーズに部屋に入ることができた。
やっと土俵に立ったのだが、やはり彼が来ることが予想外の出来事だったので正直告白すること自体出来るか心配だった。もし彼にバレたら学校中に言い散らすに違いない。そのくらいわかっている。それだけ一緒にいるんだから。
本当にするとなってくるとより心臓の鼓動のペースが速くなってくる。もちろん生きてきた中で告白などしたことなどないので本当に緊張していた。
カラオケ中は有名な新しい曲を歌った。6曲くらい歌った。
退出時間が刻一刻と迫ってくる。それまでに言わなければ、ここまで来た意味が無い...!!
親友は合図をしてくれ、彼を連れてドリンクバーに連れていってくれた。そして私たちは2人きりの状態となった。
そこでまだ自分は歌っている途中でその次はその子の歌であったため告白を言う時間がなかった。どうしようか悩んでいる間に彼らが戻ってきた。「できた?」と聞かれた私は横に首を振った。小声で聞こえないように事情を説明し、次は曲がない状態でドリンクバーに行ってくれた。
もう一度2人きりの空間。緊張は最大限になったが、少なくない友達に手伝ってもらった以上、ここでしない訳にはいかない。
勇気を振り絞って私は言った。
「好きです。付き合ってください。」
その言葉を口にしたあと頭を下げた。
頭は真っ白のような感じだった。
そして帰ってきた返事が
「一回考えさせて。」
とのことだった。これは成功なのか、失敗なのか。私にはわからなかった。
彼らが戻ってき、告白した旨を伝え、会計し、カラオケ店を後にした。
ここでみんな別々の場所になるところで2人で話した。「返事は次遊ぶときに言うね。」と聞いた。どうやら次は私が家に出向くらしい。そして「じゃあね」と言って、家へ向かった。
その日の風は向かい風だったが、私を押してくれているような感じであった。
あなた以外は見えない。 @hiyokoppu
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