思ってもみなかった。
カラオケに到着した。そのカラオケは全国チェーン的な感じで有名店だったのを覚えている。親友曰くこのカラオケは予約せずにあまり待たずに入れるとのことだったのでカラオケに関しては全く準備せずに受付に足を運んだ。
受付で今は満員とのことを聞き、20分ほどで開くとのことだったのでそこの予約を入れてもらおうとした。が、そう上手くはいかなかった。身分証明書が必要とのこと。背筋が凍った。そんなもの持っていない。もちろん友達にも持っている人などいなかった。そこではどうすることもできないので、私はそのカラオケ店を後にした。
しかしもう一つ近くにカラオケ店があったことを思い出し、足を運んだ。しかし現実はそう甘くない。予約などとっているはずもないので次入れるのは3時間後だった。さすがにそこまでは待つことができなかったのでそこにも行くことができなかった。
店の外に出たあと、4人でどうするか話し合っていたが、建設的な話し合いができたわけでもなく、時は一刻一刻と過ぎていった。時間だけが進む中、私たちはどうすることもできなかった。打つ手がないと感じられたので、とりあえず好きな子が行きたい店に行くことにした。そこで何か案を考えられたらと感じたためだ。
その店について私は親友と2人になり、話し合って話し合った。そして一つの案が頭をよぎった。「身分証持っている友達に頼もう。」しかしこの友達、仲は大して悪くないものの、信用を全くしていなかった。しかし今回は打つ手がなかったので連絡を入れた。彼の返事は早かった。1日中スマホとにらめっこしている人の返事は早いものだ。彼は暇なので行けるとのことだ。ありがたい。この事態はどうにかなりそうだ。私は久しぶりに彼に感謝したのであった。
彼が予約をしてくれたのだが、やはり30分後などになってきた。その子の店での用も終わったようなので近くの本屋に寄った。そこで時間を潰した。
待っている間本当にすることがなかった。その子から少しムカついている感情が読み取れた。それはそうだろう。これだけだらだらとなってしまったのだから。「もうい行けないなら帰ってもいいかな。」という言動も耳にし、どうなるのかが全く予想できなかった。
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