上京断念

@ta98HOTATE

第1話

上京の転職を逸し恥ずかしむ

吾を知らぬ佐川急便にサイン


家族あり持ち家貸してでも行くと

フットワークがおかしい四十


思いやりなんかに執着した為に

取締役捨てろよこころ


かといって今の仕事に一生を

かけれないかも知れない我が身


水換えて排水口に流れ行く

メダカ気づかずもう間に合わぬ


囃し立てられて浮かれていた訳じゃ

無いと言っても後の祭りの


菓子折りを持って行脚の街周り

安永創業の店潤う


何回も頭を下げて謝れば

憎かった筈の人も許せる


父として子らを育てていく事と

可能性にもまだしがみつく


長いこと働いてくれたら良いと

不義理の男へ掛けたる言葉





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