きっかけは、友達が持ってきた『ループ』という箱状のゲームだった。
……ちなみにこの『ループ』は検索しても何も出てこなかったので、
宮本先生の創作だと思われる。
イメージ、ルービックキューブ的なものだろうか?
それを、クルクルと回すと……
回るのはループのはずが、俺の住んでいる時空が回転しました。と、こういうお話。
これは迷惑だ……得する人間が誰もいない……。
部屋の襖を開けたら、大谷さん家のトイレの個室に直結する。ドリフか……。
そして玄関を開けるとなんと、大谷さん家のトイレの個室に直結する。
これは良くない。
なんとか脱出を試みて、部屋のガラス戸からベランダにでも抜けてやろうと思い、
ガラス戸を開けたら、大谷さん家のトイレの個室に繋がった。
なんでこうなる。
宮本先生ならではの、鋭利でパンキッシュなホラーです。
ご一読を。
日常が解体されるような、不思議な味わいを持った作品です。
主人公は冒頭、見知らぬ人の部屋の中で「ウォーリーを探せ」のパズルをする。
数人で集まっておつまみなどを楽しむ時間を送っていた。そんな中で「ループ」という名前の多面体のパズルを買った話をされ、それを操作してみる。
次の瞬間、周囲に変化が……!!
もしも、自分自身が「パズルの中身」の人間だったら。パズルの絵柄の風景に住んでいる人間に自我があったら、こういう感じの体験をしているかもしれない。
自分のいる世界が解体され、いつの間にか別の場所と繋げられて行く。そしてまたバラバラになる。
普段当たり前に思っている「時間と空間の連続性」が解体されてパズルのピースのようになった時、人はどんな風な感覚を抱くか。
そして、「パズルの世界の人間」はどんな風に世界を見ているか。
超次元的な感覚の世界を垣間見ることのできる、とても楽しい仕上がりでした。