一話完結。
カロリー高めの背徳メシの食レポ後、毎話、主人公が死に至る短編集です。
個人的には
・背徳メシに合わせる酒
・一話ごとの気味の悪い世界設定
・主人公・麓郎さんの死に様
の3点を毎回楽しみに読んでいます。
ブラックユーモアが分かる人しか、多分、読めないと思われます。
クトゥルフお母さんが経営するコンビニ飯から、毎話、死に続けている頃からのファンですが、文章がちょっと軽めになってます。
そして、ライターの麓郎さんが、ほぼ廃業状態の世界線にいるという点で、時間の経過を感じております。
然程グロではないのに、ブラックユーモアの極みにある、私は好きな作品です。
普通のファンタジーとか好きな方にはあまりお勧めではありませんが、新世界へ踏み出したい方におすすめの、ほぼ禁書です。
この作品は絶望的な終末世界を様々な形で繰り返し体験することになる、元ライターの麓郎(ろくろう)の物語です。
なぜ人類は滅びたのか?
自分はなぜ生き残ったのか?
その答えを探す麓郎(ろくろう)ですが、やがてその行動は、新たな世界の崩壊を招く皮肉な結果に繋がっていきます。
それでも、彼の手記には、絶望の中にも食への探求心や、かすかな希望を求める人間の姿が克明に描かれています。
終末をテーマにした作品でありながら、料理を通じて生の実感を描き出すユニークな発想と、軽妙な語り口が魅力的な本作。
次々と訪れる世界の終わりを、淡々と受け入れながらも、懸命に生きようとする麓郎(ろくろう)の姿に、あなたもきっと引き込まれてしまうことでしょう!