邪魔なものについて
最後に、こうした巨人を描く上で邪魔になるものについて軽く触れておこう。皆様お分かりかもしれないが、「物理法則」である。
そもそも、人間の体をそのまま拡大(巨大化)させた場合、人間の足の構造では胴体を支えきれない。雀を巨大化させたらどうなるかを想像すると分かりやすい。あの細い足では大きな体を支えきれなくなるだろう。
次に、重力だ。地球の重力が重い方か軽い方かという議論はさておき、人間の身長は地球重力下では三メートルを超えると、重力に潰されるような感覚に襲われると考えられる。これの対策には、強靭な骨を手に入れることが先決だ。
加えて、個人的にはこれが特に厄介なのだが、二乗三乗の法則というものがある。例えば、人間を元の十倍に巨大化させるとする。
そうなると身長は十倍で良くても体重は体積の計算と同じく、縦かける横かける高さ、つまりは千倍になる。しかし、筋肉の面積は縦かける横の百倍にしかならない。この場合どうなるか? 皆様お察しの通り、十倍に巨大化した人間は動けなくなる。
このように、この宇宙には様々な法則が存在し、地球は重力を有している。故に巨人は存在することが出来ない。これを幸とするか不幸とするかは、あなたの性癖次第だろう。
君は「巨人」が好きだろうか 燈栄二 @EIji_Tou
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます