転生勇者戦記〜勇者の孫が世界を救う?〜

夕凪双龍

第1話

1


僕は平凡なサラリーマンの佐藤健太。特に飛び出た才能もないし、夢や希望とかとにかく何も無い


サラリーマンの生活は、単調な時間が過ぎるだけで、何も代わり映えしない


子供の頃に戻りたいと、何度願った事か…何度子供のままでいたいと思っていた事か…


桜が咲いていて春の陽気に包まれているというのに、元気もやる気も失せていた


そんな僕はただ年老いて行くだけの人間だった。


四十歳にもなってまだ子供染みた事をやっている、そんな自分に嫌気が差してきた


もう死にたいと、何度思った事か…でも自殺は怖いから出来ない。


弱虫の意気地無しだった。そんな僕にも与えられたものは有るのだろうか


死に老いる世界でやるべき事が有るのだろうか。


僕は思う、僕のやるべき事は無いと。ただ死んでいくだけだとおもう。


ふと昔の事を思い出すと、いつも情けなく、だらしなく怠惰か生活を送っていた


両親に反発して家を飛び出て、一人じゃ限界があると思わずにはいられなくなり


会社も何回か変わることになり、部長を殴りクビになったり。


あ~あ馬鹿げた人生だったな


そう思うと何だか急に眠たくなり、公園のベンチで眠りについた



ここはどこだろう?僕はどうしたんだろうか?何だか病院みたいな所で寝ていた。病院に運ばれたのかな?


それにしても、誰かに抱かれているな…なんかみんな喜んでいる?


一体なんで?どうして?。そもそもこんな病院しらないな。どこか遠い街の病院かな?


抱いていた人が僕を抱き上げ、顔を合わせた。知らない女性だな?あれ…僕身体が縮んでいる?


いや若返えったのか?それも違う。一体何が起こったんだよ


「貴方の名前はアレン・ストレンジよ。」


は????


僕は勇者の孫になっていた


2


僕が転生した村はアスガルド国のリース村で、極々平凡でのんびりした村だった。


村では、子どもたちがじゃれて遊んでいたり。大人が畑を耕したり。


空気は澄んでいて、本当に平凡な村に生まれた。平和で平凡な日常が訪れる村に産まれた。


僕の今の名前はアレン・ストレンジ、勇者の孫だ。今は平和な日常があるが。昔は魔王アルジェストラが世界を支配していた。


アルジェストラは暴虐の限りを尽くした。人々を殺したり、奴隷にしたり。金品を奪ったり、食料を荒らしたり。人々はアルジェストラを恐れていた。


しかし僕の祖父のサリエラ・ストレンジが、アルジェストラ軍と闘い勝利した。アルジェストラは死んだのだ。


そんな訳で、今は平和な日常を送っている。国は栄えてきた。


僕の母親のキリア・ストレンジは、優しく頼もしい母親だ。


父親のバーサク・ストレンジは、逞しく屈強な剣士だ。



母は学校に行くことを望んでいて、しかし僕は旅に行くことを望んでいるんだ。


それは絶対に叶わない望みだ、希望なんかない絶望的にむりなんだ。母はそもそも離れてほしくないのだろう。


父はそれに賛成してくれるのだろうか?そんな事考えても仕方ないよな。


学校は、村の中に一つだけあり、大抵の子どもたちは、学校に通っている。


学校に通わないと、剣士になれないのだ。学校に通い、いい成績を修め、魔法を使えるそれが剣士になる条件だ。


「母さん。行ってくるよ」


村の中は活気に満ち溢れていた。こんな平和な世界で僕がやるべき事はなんだろう。勇者の孫なんだ立派な剣士になればいいんだ。


アスガルド国とシーガル王国は、ハレンド帝国とサイトラ王国と同盟を組んでいる。


アスガルドはシーガル王国と貿易を交わしたり、交友関係を築いているが、ハレンド帝国とサイトラ王国とは余りいい関係は結ばれていない。


しかしシーガル王国との繋がりがあるから、ハレンド帝国とサイトラ王国と上手くやっている。シーガル王国は軍事組織があり、その組織が戦争の抑止力になっているのだ。


前世では、学校も楽しくはなかった。虐められていて。みんなから無視されたり、鞄に蛙やゴミを入れてきたり、上靴を隠されたり。とにかく色々な嫌がらせを受けてきた。


だから楽しくなかった。でも今は友達がいるんだ。ラグーン・チェイサーが。


ラグーンは一番仲の良い親友で、よく一緒に遊んだりしている。


みんなは僕を、勇者の孫として見てるけど、ラグーンは違い一人の少年として見てくれている。


「ラグーン、待たせかな?」


僕は待たせてしまったかな?と思い心配になって来たが、ラグーンは笑いながら


「俺も今さっき来た所だよ」


と怒りもせずにそう言いのけた。どうやら待たせてはいなかったみたいだ。僕は安堵の息を漏らした。


学校までの道はそろそろ終わりで、学校に着くところだった


学校はアスガルドの、ヤーコン街にあり、リース村からは少し歩かないといけない。


ヤーコン街は貿易が盛んで、あちこちに違う国の人を見かける。


学校に着くと、自分の教室に向かう。しかしまあ学校なんて行かなくていいのにな…それより冒険に出たりしたいよな…


「ラグーンに、アレン。おはよう」


この女の子はリサベル・トーマスで、魔法を使うのが得意。まあ学校で習う初心者魔法だけどね。


リサベルは男勝りな女の子で、力も強い、頭も良いで、良いところだらけだ。


そんなリサベルだが、人見知りが激しくて、僕とラグーン以外とは、あまり仲良く出来ていない様たった。


因みに僕は初心者魔法の他に、中級魔法を少し使える。勇者の孫の力だ。


「はーい、席に着く。授業を始めるわよ」



学校が終わると、クラス委員会や部活等の時間になる。僕たちはどれにも入ってないから、さっさと帰ることにする。


しかし学校ってつまらないな、もっと刺激が欲しいんだよな…そもそもリース村は平凡過ぎなんだよな…


そう思いながら街を歩く、なんか刺激があること無いかな?


「なあアレン。学校なんかつまらないよな。なんで行かないといけないんだろうな?」


ラグーンはつまらなさそうにそう呟いた。


「義務教育だからかな?」


「義務教育?なんだそれ?」


そっか、この国にこの制度はないのか…


「いや、何でもないよ。」


「そうだ!禁断の森に入ってみようぜ」


禁断の森。それはリース村の端にある森で、特定の者以外は入ってはいけない森で、一度入ったら二度と出られない事もあるとかないとか…


ラグーンの意見には賛成だ。刺激を求めているからな…そんな刺激的な事は無いだろう。


「いいな。よし入ろう」


二人で禁断の森に入ってみる、それもありだな。


そうして禁断の森に入ってみる事に

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

転生勇者戦記〜勇者の孫が世界を救う?〜 夕凪双龍 @tadagenbu

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ