第2話 ?????

 あなたはダイイングメッセージが自身の特定に繋がりうると判断し、紙とハサミを持ち帰ることにした。


 あなたは見事に推理したのだ。ダイイングメッセージは白い紙の方ではなく、のだと。


 白紙のパズルを組み立てると、ある文字が浮かび上がる。その文字とは――


 


https://kakuyomu.jp/users/kouyadoufu999/news/16818792439931810313


 あなたのハンカチにはヤマダ電機の社名の刺繍が施されており、夏生はその「YAMADA」の文字をあなたの本名と勘違いしたのだ。だから「山田」の二文字を遺そうとした。


 あなたはハンドルネーム「日下薫」で活動していたが、当然夏生はそれを本名だとは考えていなかった。本名をそれとなく探る中で、ハンカチの刺繍に目を止めたのだろう。


 あなたは夏生の前でハンカチを取り出したかどうか記憶していない。だが容易にそのような推測が立った。


 元の紙の上辺は漢字の一画として使用されず、下辺のみ一画として使用されるのはやや不自然ではある。だが、そもそも山田をハサミで表現しようと思ったらこうするのが簡単だ。この程度の表記の瑕疵を瀕死の相手に求めるのも野暮であろう。


 ヤマダ電機のハンカチは、であり、警察がそこからあなたに辿り着くことは


 このダイイングメッセージは夏生が自分で作ったものだ。だから当然、警察がどう調べても「これが犯人の偽装である」とする証拠は出てこない。


 したがって、普通なら捜査を攪乱するためには放置しておく方が適切だ。


 それでも聡明なあなたがこの選択を取ったということは、(使)


 そうでなければ、ダイイングメッセージはあなたの特定に繋がりうるものではなく、処分する必要はない。あなたが山田さんや日田さんといった名前でないのなら、推理に基づかない非論理的な行動である。


↓下記URLへ

https://kakuyomu.jp/works/16818792437393207240/episodes/16818792439923156307

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