第11話 元に戻る




 突然現れたエルフの名はアリエラ。


 つっちーはミントたちを呼び改めて話を聞くことにした。


 ちなみにかねやんは異世界言語スキル結局とっていないので、会話に参加できずスノウと遊んでいた。


 同じ世界のミントたち精霊は問題なく会話できていた。



 アリエラがかねやんとスノウの様子をチラチラ見ていたが話を進める。


「そっちの世界のダンジョンを探索していたら突然こっちのダンジョンに転移してたってことでいいのかな?」


「そうだよ。なんの前触れもなく突然だったね」


 向こうでは最近ダンジョンに潜った人が行方不明になることが増えはじめているそうだ。


「ヘタしたらこっちのダンジョンからも転移しちゃう可能性があるのか」


 益々ダンジョンに近寄らないようにしないとと決めるつっちー。




「それでアリエラはこれからどうする?」


 1番手っ取り早いのはダンジョン機関に保護してもらうことだが、


「君たちと一緒にいたいのだけどだめかな?」


 アリエラはつっちーたちといることを選んだ。


「う~ん、そうなるとシェルターの中にいることになるけどいいかな?」


「だったらアタシたちの国来ない?」


 ミントが提案する。


「長の許可とれたら呼んであげるわ」


 おそらくエルフであるアリエラならば精霊の国に招いても問題ないだろうとのこと。


 ミントたちが許可を貰うまではアリエラにはシェルターにいてもらうことになった。





 数日後、アリエラは無事精霊の国へ旅立っていった。


 食事などこちらの文化に興味があったようで、名残惜しそうにしていたのが印象的だった。


 彼女は元の世界に戻れなくても構わないそうだ。むしろ精霊の国に行けることの方が嬉しいらしく、そこで骨を埋めてもいいと言っていた。


 どうやらエルフにとって精霊はとても大事な存在で、その国に招かれたことは名誉なことになるらしい。


 元々アリエラは様々な場所を転々としていたはぐれエルフだったので、故郷に思い入れはないとのことだった。



「つっちー、やっと落ち着いたね」


「ああ、ミントたちの時より対応が大変だったよ」


 アリエラの質問に答えられるのは異世界言語スキルを持つつっちーだけだったので常にその対応をさせられていた。


「そういえばさ、ついに出ちゃったね行方不明者」


「ああ、世間じゃ神隠しって呼ばれてるね」



 こちら側のダンジョンでもついに行方不明者が出たのだ。


 おそらくアリエラの時と状況は似たようなものだろう。


 だがその事を知らない世間では神隠し事件として扱われていた。


 その内誰かが解決するだろう。


 少なくともつっちーたちにできることは何もない。






 いつものようにシェルターを出そうとするつっちー。


「あれ?」


 しかし発動しない。


 魔法を試してみるも発動しない。



「かねやん、スキル出るか試してみて」


「わかった」


 かねやんもスキルが発動しなかった。




 この日、全世界からスキルが消えた。


 詳しく調べてみると、誰かがダンジョンやスキルが発生した原因を解決したようだった。


 それによりスキルをはじめ、ダンジョンに関するものは全て消失した。


 ダンジョンそのものも世界からなくなってしまった。


 ちなみに神隠しにあっていた人たちも無事戻ってきたそうだ。




 つっちーとかねやんはミントたちとの繋がりがなくなり、呼ぶことも話すこともできなくなっていた。


 しばらく世の中は混乱していたが、時が経つにつれ次第に元の状態に戻っていった。




 つっちーとかねやんはいつもと変わらず日常を過ごしていた。


 過ごす場所はシェルターからつっちーの部屋に戻っただけですることは変わらない。


「つっちー、結局ダンジョンができたのは何だったんだろうね?」


「その辺は今でもわかってないらしいね」


 結局この世界にダンジョンが発生したきっかけは未だにわかっていなかった。


「つっちー、ミントたち元気にしてるといいね」


「そうだね」


 つっちーたちは時々、いつも通っていた野良ダンジョン跡地にお菓子を供えていた。


 お菓子は誰かが持ち帰っているのか毎回なくなっていた。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

ダンジョンのある世界になりましたが攻略はお任せします わたがし名人 @wtgs-mijn22

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ