日常さん!

@32udona

第1話……拾った。

それはとある日の帰り道のことだった。

その日の天気はくもりで今にも雨が降りそうな天気であった。

僕はどこにでもいる………のか?まあそんな感じの高校生の女の子である。……というかどこにでもいないでほしいものだ。

なぜなら僕は生まれつき「眼皮膚白皮症」という

病気をもっているからだ。

眼皮膚白皮症とはいわゆるアルビノというもので、簡単に言えば体の色素が不足していて紫外線を浴びれば肌が火傷したかのように真っ赤に腫れ上がる…と言った困った病気だ。そのため夏でも長袖長ズボン、帽子が必須である。少し長くなってしまったがこんな感じだ。僕は演劇部にいて毎回帰りが遅くなってしまう。

そんな僕の親はというと、父は浮気して蒸発した。

母はそれにショックを受け、僕にあたるようになり、精神的におかしくなってしまい、

自ら命を絶った。親戚もアルビノを持っている僕を引き取ろうとする人は居なく、アパートで一人暮らしをしている。お金は親戚が毎月送ってくれるためお金には困っていないができるだけ節約し、余った分は貯金…といったことをしている。


……ポツ……ポツ……


雨が降ってきた。

だんだん大雨になってきた……!やばい!傘持ってない……!

すぐさま近くのコンビニに走り、ビニール傘を買った。


「はぁ〜…これで5本目かぁ〜…」


ビニール傘をためがちである。そろそろ折りたたみ傘でも買おうかなと悩んでいる時だった。

路地裏から動物の鳴き声が聞こえた。

キュウン……キュウン……と力無く鳴いている。

慌てて近寄ってみたら……


「は………?」


くたびれたダンボールの中に子犬が5匹と親?の犬が一匹いる。ダンボールにはつぶれた文字で

『拾ってください』と書いてある。

問題はそこからだ。

なぜなら…

ダンボールの中に入っている犬が惨殺されているからだ………明らかに人間がやったものだ、だって親犬の目が潰され、腹を引きちぎりられ、毛はむしられ………子犬は潰され、切り刻まれ、ダンボールに染みるほどの真っ赤な血があって……まだピクピクと動いている物があって………


「うあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」


気がおかしくなりそうだぁ!もはやもう狂っているかもしれないぃ!


…そんな時。


わん……キュウン


そういった声が聞こえた。


「え?」


なんとダンボールの裏に一匹隠れていたようだ!


「こわかったよな……?」


ぐったりと弱っている。


「ま、まずは動物病院だよな!?」


急いでスマホを取り出し、マップを開いた。

…しかし近くに動物病院はなかった。


どうしよう〜……!


じゃ、じゃあ…家に帰ろう。とにかく早く温めてあげよう。


ガチャ…!


家の扉を開けると急いで鍵を閉め、毛布に子犬をくるんだ。その間に急いで風呂の準備をする。

なぜなら寒そうで温めてやりたいからだ。


数分後…


テテテ↓〜テテテ↑テレテ〜レ↑〜テレテ↓

テレテ〜テ〜テ〜…テテテレテ↓

『お風呂が沸きました』


よし!風呂にいれるぞ!……とは言っても犬用のシャンプーとかはないのでお湯でワシャワシャするだけだか……それでも捨て犬はダニとかついているとか言うので一応風呂に入れておく。


さっきまで元気がなかったのがきもちちょっとだけ元気になった気がする?その後、ドライヤーで良く乾かしたら…僕によく似た真っ白い毛が出てきた。


「サモエドかな?」


ポツリと呟き子犬を布団にいれる。その後僕は急いで風呂はいり、ロングヘアの髪を乾かし、パジャマを着て子犬がいる布団にもぐりこんだ。


「〜〜!かっ……かわいい!」


寝顔がサイコーすぎる!

そう思いながら子犬を抱きしめながら寝た。


翌朝…


子犬が耳が生えたかわいい少女になっていた。

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