対照的な二人、でもどこか似ているぼっちの二人。
- ★★★ Excellent!!!
現時点最新話(10話)まで読んでのレビューとなります。
もう少し読んでからの方が作品ももっと魅力的になるとは思いますが、ここまででも十分に面白いのでレビューの筆をとってみることに。
主人公の根倉一(ねくらはじめ)は、穏やかなスクールライフを目指すコミュ障ぼっちの高校生。そしてヒロイン(?)は同じくぼっちなヤンキー美少女の不知火小雪(しらぬいこゆき)
一人称で語られる主人公の脳内会話がとてもテンポよく物語を引っ張り、随所に差し込まれるユーモアの切れ味も鋭く、予想外のタイミングで笑いのツボを突いてきます。
ヒロインとの出会い以降は、そこに二人のやり取りの面白さも加わり、ラブコメ濃度が高くなるのですが、普通のラブコメではあまり見ない、キャラクターの心理の深さが顔を出します。
ライトノベルらしいテンポの良いラブコメに、何か大きなテーマを練り込んでいるよう気配を感じさせる、軽さと深さを兼ね備えた物語です。
二人の関係がどうなるのか、二人を通して何を伝えてくれるのか、この先の展開がとても楽しみな作品です。