あとがき

あとがき

 こんにちは。はじめまして。冬野トモ(旧九条ねぎ丸)と申します。楽しくてシュールな小説が書きたかったので,このような作品が出来上がりました。


 この作品はフィクションです。ええ,120パーセントフィクションです。絶対に信用しないでください。これはエンタメ作品です。誤解がないよう繰り返しますが,この作品はいかなる政治論争にも中立です(*)


 また,フランスとか書きましたが,現実のフランス共和国とは,いかなる点でも一切関係ありません。


     * * *


 さて,このヘタレ小説「トイレット革命」ですが,この作品は,読書を楽しくしてほしいという気持ちで書きました。性差がどうのとか,家族がどうのこうのとか,難しいことはわかりませんが,まあ,楽しんでもらえたら,成功かなと思います。



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(*) 本作品の初稿は2012年です。2024年現在までに,様々な出来事が起き,トランスジェンダーやLGBTQ+の立場にも変化が生じました。パリ五輪は顕著な例です。エブリスタでこの物語がちょっぴり流行し,たくさんの方から書籍化希望のお声をいただき嬉しく思っておりましたが,政治的複雑性がなく,笑って見過ごせる時代だったからですね。時代は変わったと身に染みます。


 ところで,現実のフランスでは,トイレのジェンダー問題をどのように解決しているのでしょうか。気になる読者や,突っ込みたい読者がいると思いますので,ここで改めて,フランスのトイレ事情をご紹介したいと思います。フランスへレッツゴー!


     * * *

 ねぎ丸:

 はい。というわけで,ねぎ丸はリヨンにやってまりいました。ここからは,リリアン・ポアソンさんに案内していただきたいと思います。こんにちはリリアンさん。


 リリアン:

 こんにちは。フランスへようこそ。


 ねぎ丸:

 ぜひフランスのトイレがどうなっているのか教えていただきたいのですが,よろしいですか? 


 リリアン:

 いいですよ。一緒に公衆トイレのある場所まで行きましょう。


 リリアン:

 これが,フランスの一般的な公衆トイレです。


 ねぎ丸:

 わあ,日本と随分違いますね。男女兼用の個室なんですね(*)入ってみてもいいですか? あれ? 


 リリアン:

 入れないでしょう。トイレに入るにはお金がいるんです。


 ねぎ丸:

 マジですか。


 リリアン:

 本当です。だいたい公衆トイレの場合は45サンチーム(0.45ユーロ)くらいのお金がいります。空港などの公共施設のトイレもたいてい有料です(*)そして紙切れの時があるので,ポケットティッシュもあるといいですね。


 もちろんすべてのトイレが有料というわけではなく,レストランのトイレは無料だったりします(*)




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(*) 地域によって異なるので注意。


 ねぎ丸:

 なるほど。こうしたトイレ付近のセキュリティーがしっかりしているので,トイレット革命が起きないのですね。


 リリアン:

 起きてたまるもんですか!


 ねぎ丸:

 じゃあ,近くに公衆トイレが見当たらない時はどうすればいいのですか。


 リリアン:

 そういう時は,カフェに行くといいかもしれません。カフェには必ずといっていいほどトイレがあります。何か頼まないと機嫌が悪くなるマスターもいますが,断ればたいてい大丈夫です(*1)


 ねぎ丸:

 フランス旅行はトイレについてきちんと調べておかないといけないのですね。


 リリアン:

 最近では,トイレをマッピングするアプリなんかもあるので,以前よりは旅行しやすくなっていますよ(*2)ぜひ安心して旅行に来てくださいね。


 ねぎ丸:

 よくわかりました。と,ここでねぎ丸はトイレに行きたくなりました。ってかこのトイレ使用中じゃないか。近くにトイレありませんか? おーい出てきてくれー! おーい!

 

 リリアン:

 では,みなさんこのへんで。さようなら~。




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(*1) 地域による。ただし,地下鉄にはトイレがないことが多いので注意。

(*2) パリ市観光局公式サイトを参照

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トイレット革命 冬野トモ @huyunotomo

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