和風ロマファンを、超えてくる。

読了後すぐ、まだ興奮で震える手でこれを書いています。

物語の筋は紹介文なりキャッチで知ることができると思いますので、省略します。
わたしが伝えるべきは、このおはなしの、とんでもない凄さ。

最初のうちは、ああなんてきれいな文章なんだろう、楽しいなあ、嬉しいなあって、わくわくしながらコメントを入れさせていただいてたんです。
でも、中盤以降はただただ、次を追うことに夢中になってしまいました。感想を挟む間がなかったんです。そうしてとうとう、そのままラストに辿り着いてしまいました。それくらい、すごい物語でした。

凛とした涼やかな文章で、情景から一歩引いたように描写される美しい世界。そこで起こるさまざまなできごとも、登場人物たちも、たんに話を進めるだけの存在ではありませんでした。引き込まれ、ページを送る手を止めることを許さない極上のドラマ性。そのドラマを支える個性的で魅力的で、ぜんいん愛さざるをえないようなキャラクターたち。
そうして、結びの一文の、美しさ。

すごかった。
ぞぞぞってしました。

和風ロマファン好きの方も、初めてだよという方も。
絶対に楽しんでいただけると思います。
どうか、どうか。

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