いや、壊れるのが正解なのかも。だって、もともとそうだったんだから。異常というものに一度慣れきってしまうと、景色も関係も歪なまま、安定した現実になる。そこで起こっていることの意味なんて、当人たちにしか分からない。狙い撃ちしたわけじゃないけど、そうなった。偶発的な、この生々しいドラマ。本文から、言葉を少し借りましょう。あなたは今、どんな顔をしていますか?
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(124文字)
よくある……と胸を痛めつつ読み進めれば、まさかの開眼に出くわして愕然とするお話です。驚きの展開が、待ち構えています!
DV彼氏の厄介なところは、殴ったあとに謝って優しくしてくるところ。飴と鞭の嵐によって彼女の心をつなぎとめるから、周りが別れるよう忠告しても彼女は別れようとしません。そんな度し難いカップルですが、本作では別れることなくハッピーエンドを迎えます。ラストの怒涛の展開には引き込まれること間違いなし!この結末をハッピーエンドと捉えるかは解釈次第かもしれませんが、ぜひ衝撃の結末を見届けてみてください!