概要
童貞職人、人生初の吉原通い。――そして、“触れずに抱く”皮を発明した。
文化十四年、江戸浅草──
三十七歳、童貞職人・弥吉は、人生で初めて吉原の遊女・春に出会う。
ただ手を握っただけの夜に、ぬくもりのすべてを感じた男は、
“穢れずに触れる道具”を求めて、皮を、煮て、塗って、包みはじめる。
それは、梅毒に沈む遊郭の灯の中で、最後の春を迎える女の命を、そっと包もうとする試みだった。
笑って、泣いて、包んで、愛した──粋と情がすれ違う、江戸の片隅の悲喜劇。
名もなき「夜具之皮」は、やがて町に「パッチン袋」として咲き乱れ──そして、春は、春に包まれた。
――性は穢れじゃない。でも、触れるには、礼が要る。
全十話、江戸哀情発明譚。
三十七歳、童貞職人・弥吉は、人生で初めて吉原の遊女・春に出会う。
ただ手を握っただけの夜に、ぬくもりのすべてを感じた男は、
“穢れずに触れる道具”を求めて、皮を、煮て、塗って、包みはじめる。
それは、梅毒に沈む遊郭の灯の中で、最後の春を迎える女の命を、そっと包もうとする試みだった。
笑って、泣いて、包んで、愛した──粋と情がすれ違う、江戸の片隅の悲喜劇。
名もなき「夜具之皮」は、やがて町に「パッチン袋」として咲き乱れ──そして、春は、春に包まれた。
――性は穢れじゃない。でも、触れるには、礼が要る。
全十話、江戸哀情発明譚。
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