第8話 おっさん俺、ダンジョン内で対人戦を仕掛けられる

 ジャコーハを加えて4人でダンジョン探索を続けてしばらくした時のことだ。

 偵察役がいることで難易度『中』のダンジョン探索はかなり安定していた。

 モンスターケージで手に入れた伝説級の武具を装備して、いつものように攻略していると、スマートフォンに通知が来たことに気が付いた。


「ん……? ダンジョンに他のパーティが入場しているのか」


「報酬の取り合いになっちゃうっていうことですよね」


 余程の高難度ダンジョンでない限り、先に探索中のパーティがいるダンジョンに後から入るのは、あまり良く思われないことだ。強敵と戦っている先客がいる時に、別なルートで先回りしてレアアイテムでも拾おうものなら、ハイエナと言われてしまう。


「それを、あえてやってくるって……?」


「曲者ジャないか?」


 ぱせりもジャコーハも不審がっている。


「いったい、どういうことでしょうか」


「どこかの部屋に入って、様子を見てみようか」


 困惑するアオイに、俺は方針を示した。

 そして手ごろな大部屋を探し出して、時間が経つのを待った。

 ダンジョンのゴールまでは回り道になるので、最短ルートをたどるならば寄り道になる場所だ。

 しかし、足音が遠くから響いてきて、ついにはこちらに向かって来た。


「かなりの大所帯だな」


 普通、ダンジョン探索は5人程度のパーティが基本だ。大規模パーティになると獲得アイテムの分配が面倒になるし、パーティメンバー同士の関係も複雑になる。

 効率的ではないのに数十人でダンジョンに突入してくるとは、よほど手強いモンスターを想定しているのか、それとも……。

 見知らぬ探索者たちが大部屋に入ってくる。ぞろぞろと50人。

 俺はため息をついた。モンスターケージで手に入れた伝説級装備を持っている話が広まれば、こういう展開になることはなんとなく予想していた。


「どういうことですか?」


 アオイが首をかしげて、無垢な表情で俺を見ている。たとえダンジョン探索者同士であっても人間の汚い部分が現れるとは想像できないのかもしれない。


「対人戦だ。ダークコンクエストではPKプレイヤーキラーとも呼ばれていた。モンスターケージのクリア報酬を狙いに来てるんだろう」


 俺が説明すると、ぱせりも言葉を続ける。


「しかも、初心者狩りの雰囲気」


『ダークコンクエスト』でも、レアアイテムを巡る争いは絶えなかった。強力なギルドが格下パーティを襲撃して装備を奪うなんてことは、珍しくもなかった。むしろ、それがゲームの醍醐味の1つでもあった。

 だが、現実でも発生するとは。命のやり取りになる可能性もあるというのに。

 実際、俺たちが手に入れた『金梟きんきょうの目』や『国主くにぬしの剣』は、Aランク探索者でも簡単には入手できないとされている、レジェンダリー級のアイテムだった。

 俺がレアドロップ解放スキルを強化していたことが効果的だったのかもしれない。

 そして、俺たちと対峙したパーティの1人が口を開いた。


「よおジャコーハ、生きてたならドロップアイテム持ってさっさと帰ってこいよ」


 リーダー格だろう。ガラの悪い男が30代半ばくらいの男だった。重装備の戦士で、高級な装備を身に着けている。肩当てにはBランクの徽章が光っている。

 なるほど、この前までジャコーハが所属していたパーティのリーダーというわけか。

 その後ろには、戦士、魔法使い、僧侶、盗賊……様々な職業が揃っていて、軍団とも呼べそうな陣容だった。


「あの後、なんで救出に来なかったんジャ? ……死ぬかと思ったのに」


「死んだと思ってたからな。アテにならん偵察職のために無駄な労力なんか使うかよ」


 男がジャコーハを睨みつける。彼女は明らかに怯んで、助けを求めるような目で俺を見てきた。

 あの人数を引き連れて威圧してくるような奴を相手にするのは、高校生には荷が重そうだ。

 ここは俺が対応しておくことにする。


「おいおい、ジャコーハに囮をやってもらって、逃がしてもらっておいて生き延びたってのに、随分偉そうにするんだな」


 俺がそう言うと、男はこちらを嘲笑った。


「ふん、Dランクの雑魚が調子に乗りやがって。俺はギルド『鋼鉄の牙』のリーダー、ガイダーだ」


 ガイダーが威圧的な声で名乗る。

 なるほど、パーティという単位を超える、『ギルド』という大規模な組織か。ギルドにはいくつかのパーティが参加していて、それぞれがダンジョン探索や管理局の依頼を次々とこなすなどができて効率的だ。

 特にパーティ同士が助け合ったりする場合に強みを発揮する。

 だが、人数の多さは時として悪事にも使える。このガイダーという男は、俺たちを脅すためにギルドメンバーに招集をかけたようだ。


「あの部屋に残してきたアイテムは俺たちのもんだ」


 ガイダーが不遜な態度で言い放つ。


「捨てていったの間違いなんじゃないのか」


 ダンジョン探索中にモンスターから逃げる方法は、装備品やレアアイテムをモンスターに投げつけて、モンスターが気を取られている隙に通路を駆け抜けることだ。

『ダークコンクエスト』のゲーム内で、モンスターから逃走するとお金とアイテムの半分が無くなるという仕様にイラついたことがある。

 俺は15年以上の時を経て、この理屈に感心したのだった。


「それと、てめえらがあのモンスターの巣窟から横取りしたレアアイテムも置いていけ」


 やっぱりな。予想通りの展開だ。因縁をつけて貴重なアイテムを脅し取ろうとしている。


「断るよ。モンスターの巣窟をクリアしたのはこっちだ。正当性はこっちにある」


 俺が冷静に答えを突き返すと、ガイダーは鼻で笑った。


「ふん、ここは小学校の教室じゃねえ、ダンジョンの中だ。Dランクの初心者に忠告しておくが、強い奴の言う通りにした方が身のためだぜ」


「なるほどな。力こそ正義というわけか」


「てめえらは4人、こっちは50人。この差が分からないほど馬鹿じゃねえだろ?」


 ジャコーハが、もう対抗するのをやめようと言いたげな表情を俺に向け、後ずさった。『鋼鉄の牙』ギルドがかつて弱小パーティ相手にやったことを知っているのかもしれない。

 だが俺は動じず、静かに前に出た。


「その人数を集めて、モンスターケージに行けばよかったのにな」


「何だと?」


「逃げたことすら管理局に言わなかったから、誰も残っていないダンジョンだと思われてたんだぞ。びびって逃げたことが恥ずかしかったんじゃないか?」


 ガイダーの顔が赤くなった。図星を突かれたのだろうか。

 ギルド内部では、ガイダーがモンスターケージに出現した敵と激戦を繰り広げ、ギリギリで撤退したことにでもなっているのだろうか。


「脅しだと思ったか!? もういい、レジェンダリーはぶっ殺して奪うからな!」


「そうだな、口封じにもなる」


 俺は肩をすくめた。

 ガイダーが怒りに震える手で、腰に吊った剣を抜く。

 それが戦闘開始の合図だった。

 50人の探索者たちが一斉に武器を構える。その光景は圧巻だった。

 相手は格上のステータスで、数も圧倒的に多い。もしオッズを付けて予想しろと言われたら、誰もがガイダーたちに票を投じるだろう。

 ――だが、奴らは対人戦のことを本当に分かっているのだろうか。


「うわああ! もう知らないんジャ!」


 ジャコーハがやけくそのように叫びながらスキルを使う。ガイダー達がここに到着する前に打ち合わせていた通りの、『パラライズフォール・ワイド』だ。


「うおっ!?」「あがっ!」「ぎゃあ!」


 戦場に罠を生成するスキルだ、50人もいると面白いように引っかかる。

 これだけで、相手の作戦はかなり狂ったのではないだろうか。

 それでも敵の魔法使いたちが次々と詠唱を始める。それぞれが一撃必殺の大魔法だ。

 そして剣士たちがこちらに殺到。

 アオイより素早い相手には先制される。こればかりはアオイに耐えてもらうしかない。


「おらああ! 『タイタンスラッシュ!』」


 剣士が恐るべき破壊力を持つ一撃を放った。

 それを見て、思わず俺は笑ってしまう。確かに大きな破壊力を持つスキルで、大ダメージを出すことで早く決着をつけることに役立つ。

 それに、どれだけ大きなダメージを与えたかという分かりやすさもある。だから多くのダンジョン探索者は、ダメージを与えるタイプのスキルを真っ先に獲得して、その上位スキルを取るために膨大なスキルポイントを消費する。

 スカッ。

 回避率を大アップするスキルを獲得していたアオイが、それをかわした。


『ワイヤーアクション』


 本来ならまだアオイは行動できないが、自動反撃スキルとしても使える剣舞系スキルが有効になる。

 アオイは回避によって数メートルも後ろに跳んだが、まるで空中を蹴るようにして方向を変える。スキルのエネルギーが溢れているのか、姿勢を変えたときに剣先や足先から出る光の粒子は、宇宙で戦うアニメのロボットさながらだ。

 ほとんど身体を水平にするようにして頭から敵陣に突っ込んでいく。


「はあああっ!」


 アオイの連続攻撃が発生し、さらにエンチャント効果の爆発。そして、この前のモンスターケージの教訓からアオイには『一定の確率で攻撃が全体化するスキル』を取得させていたので、50人の敵に衝撃波が乱れ飛ぶ。


「な、なんだと!? カウンタースキルもなしになんで反撃がッ!?」


 ガイダーが驚愕して叫ぶ。

 そして、敵の魔法使いたちもまた狼狽している。


「くっ、詠唱が中断された! ガイダー、どうすればいい!?」


 魔法スキルは強いものほど詠唱に時間がかかり、邪魔されてやり直しになるリスクがある。

 もしそうなれば1回分の行動が無駄になってしまうのだ。


「クソがァ! あの女を撃ち落とせ!」


 ガイダーが弓使いに向かって叫ぶ。

 慌てて弓使いは足止め系のスキルを使おうとするが……。


「じゃあな! 『ストーンウォール!』」


 俺は地面から石の壁を呼び出すスキルを使い、遮蔽物を作り上げる。

 遠距離スキルが全て空中で受け止められ、こちらには届かない。


「貫通効果のあるスキルで、少しの被害は覚悟してたんだけどな」


 それか、貫通スキルを持った敵は全てジャコーハのトラップで行動不能になったか。いずれにせよこちらに有利だ。


「クソッ! だがこの邪魔な壁さえ消えればァ! って、消えた!?」


 俺の作り出した壁は、俺自身の次の行動までは持つ。しかしあえて壁を消した。


「“フラグ立てまくりで笑った”『パイロアッシュブロー』」


 ぱせりの全体火炎魔法が詠唱完了する。

 消滅した壁の向こうにいたガンダーが、驚きに口を開けたまま炎に飲み込まれる。


「ウギャアアアアア!!」


 ――ダンジョン探索者のパーティは、多くても5人や6人までが良いとされる。

 それはダンジョンに出現する敵モンスターが、全体攻撃を繰り出して来るからだ。通常の物理法則では有り得ない現象。

 そのため人数が多いほど、被害ダメージの合計が増えてしまうデメリットがある。

 さらに毒や麻痺、技封じなどの特殊な効果付きの攻撃をされたら、いったい誰にどんな治癒魔法を使えばいいか分からなくなる。

 もちろん、全体攻撃が痛くも痒くもないほどの雑魚敵や、デスナイトのように1人狙いしかしないボス相手あれば、数で押し潰してしまえばいいのだが――


「なっなぜだ、こっちは50人だぞギャアアアア!」


 大火力な上に火達磨にする効果付きの魔法は、鋼鉄の牙のメンバーのことごとくに大ダメージを与えていた。


「ジャコーハ、『即死の刃』だ。耐性がないのは赤い鎧のやつと緑の服だ。……あ、殺さないでね」


「分かったんジャ!」


 俺はレジェンダリー装備の『金梟きんきょうの目』によって、分析スキルを使わなくても敵の情報を収集できていた。

 即死効果を持つスキルは、文字通りどれだけHPが残っていようが一撃で敵を倒してしまう。

 ただし、反則技に思えるがほとんどのボスは即死耐性があるので、ダンジョン攻略には使えない。

 また、耐性スキルや特殊な防具で対策することもできるので、対人戦で使っても行動を無駄にしてしまうことが多い。

 そして今は、効く相手がはっきり分かるということだ。


「『お情け』『選択3体攻撃』なんジャよ!」


「ギャッ」「おぐっ」「あぎゃー」


『ガードスタンド』や、『味方に変わってダメージを受けるスキル』を使っていた防御役の敵が3人、哀れにも一瞬で倒れる。

『お情け』スキルを使っているので、特別にHP0でも死ぬことは無い。ただし、死ぬほど痛いし、この戦いではもう何も出来なくなる。


「なんだこいつら……こっちは50人だぞ! なんで1人も殺せないんだ!」


 ガンダーが悪夢でも見ているかのように叫ぶ。

 当然だ。俺たちは連携と格上攻略を意識したスキル構成にしている。

 対して向こうは、好き勝手にスキルを獲得していった、言わばその場のノリと勢いで押し切る者たちだ。

 さらに、アオイは膨大なスキルポイントで、高潜在ビルドとして成長しつつある。様々なスキルの組み合わせで戦うので、見かけ上のレベルやステータスよりも遥かに強い。

『鋼鉄の牙』のメンバーは戦意を失い始めた。

 俺は総崩れの様相になった敵の集団を見て、


「あの時よりも大分やりやすいな」


 と呟いた。


 ◇ ◇ ◇


【ぱせり視点 】


 私は2度目の魔法を詠唱しながら、敵が次々と倒れていく光景を眺めていた。

 そして戦いながらぼんやりと、敵というよりも過去を見ていた。

 セージの指揮は、あの頃と同じだった。

 ――『奈落の死神』は、かつて私が憧れた“セージ”が率いていた。

 ギルド『宵闇の一座』との戦いでは、敵は56人、味方はたった5人。

 さらに、一度に戦うならともかく、5対8の戦いが7回連続だった。

 だがセージの戦術は緻密で、私たちの連携は完璧だった。

 戦略で試合を制し続け、心理戦にも勝ち、伝説を作った。

 小学生だった私は画面の前で、


「すごい……」


 と感心しながら、いつもセージの指示で魔法を使っていた。


『ぱせり、バーニングトルネードを頼む』


『次回使う魔法のランクは3つ下げろ、火力より速さ重視だ』


『MP吸収魔法でガス欠を狙う』


 短い指示。的確な判断。そして必ず勝利へと導いてくれる安心感。

 あの頃は顔も素性も知らない、『すごい人』だった。

 ゲーム内チャットでしか話したことがなくて、セージがどんな人なのか、想像することしかできなかった。

 淡い憧れも、抱いていた。

 ログインする度にセージの言動を見ていた。

 そして……『ダークコンクエスト』はサービスを終了した。

 連絡先を交換することもなく、


『みんな、今までありがとう』『うん、ありがとう』


 と互いにメッセージで労いあって解散した。

 私たちの接点は、そこで失われていた。

 それから、だいたい15年。

 まさか再会するなんて。

 現実世界からダンジョンに入り、スキルや魔法を使って、私たちは再び戦っている。

 そして、セージはあの時のまま、変わっていない。困った人を放っておけないお人好しな部分、連携の活用、冷静な判断、言いがかりには一歩も引かずに仲間を守ること。

 私の憧れたセージが、目の前に戻って来た。

 セージがかつて倒した『宵闇の一座』は、対人戦特化の、最強クラスの殺戮者の集団だ。

 確か、今回の相手は『鋼鉄の牙』って奴らだったっけ。

 私たちが、やばいと思ってもクリアできるモンスターケージから、逃げた連中。

 モンスターとの相性が悪いなどの考えがあってのことでもない。

 その程度のリーダーが50人を連れてきたところで、相手になるわけない。

 すぐに相手はばらばらになり、統率が取れなくなっていた。

 誰を相手にしているのかを、しっかりと教えてあげなきゃ。

 ――私は詠唱を続ける。


「“ダンジョン探索中50人に襲撃された結果→爆笑”『ファイヤーウェイブ』」


 私を中心に、炎の衝撃波が発生する。触れた敵は鮮やかな火を纏って取り乱す。


「やばい、もうHPがない」「回復しろ! うっ、回復の隙にやられる!」「楽勝のはずじゃなかったのか!?」


 戦いが進むにつれ、動ける敵の数は着実に減っていく。

 始まってから数分のうちに、50人いた敵は10人になっていた。


「バカな……てっ、撤退だ! 一旦引け!」


 ガイダーという男が叫び、背中を見せて走り出した。

 それを見た残りのパーティメンバーも慌てて逃げ始める。


「えっ!?」


 セージが驚きの声を発した。


「まだ10人もいるだろ!? 勝ち目、あるのに!?」


 多分、セージは戦いながら“自分たち”に対する勝ち方も考えている。

 セージが意外そうにしているのはきっと、残った『鋼鉄の牙』のメンバーたちが最適な行動を取り、そしてもし私たちが対応を間違えたなら、今からでも負ける可能性があったから。

 だけど、ガイダーはそれを投げ出して逃げてしまったのだ。

 いや、投げ出すほどの何かすら考えていない。


「ちくしょうなんでだ!? こんなはずでは!」


「逃がすか! 『ストーンウォール』!」


 セージがスキルを使うと、ガイダーの目の前に、地面を突き破って石の壁が飛び出した。

 これでもう逃げることもできない。


「う、うわあー! た、助けてくれ!」


 もう遅い。

 セージはガンダーから目を離し、ジャコーハの方を向いた。


「あいつにとどめを刺すか?」


 その言葉に、ジャコーハが頷く。


「お命は頂戴しない、『お情け』ジャ……!」


 お情けスキルは攻撃した相手を殺すことはないけれど、冗談じゃなく痛い。

 ダンジョン内に悲鳴が響き、失神したガイダーが崩れ落ちる。

 他の『鋼鉄の牙』のメンバーは戦う気が無いようで、対人戦が決着した。

 その後、ガイダーが運ばれていくのを見送りながらセージはただ一言。


「まあ、普通のギルドはあんな感じだよな」


 と呟いた。

 セージはかつての相手のような、もっと強く大きな脅威を見ていたのかもしれない。

 だけど、それでも作戦やスキルが相手に突き刺さる度に満足げだった。

 私の目の前に立つリーダーは、間違いなく『奈落の死神』のセージだ。

 戦利品の回収もせずにセージを見つめていると、彼はこちらに気が付いた。


「ぱせり、ありがとな。すげえ魔法で助かる」


 私はこくりと頷きながら、心の中で思う。

 また再会できてよかった。これからもずっと、ついていく。

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