またしても、いっぱい笑わせてもらいました。
不幸の手糸紙。縦書きにするとよくわからないかもしれないけれど、横書きで見ると「ああ、そういうことか!」と丸わかりになる名前。
主人公の串大のもとに届いてしまった不幸の手紙。それを誰かに出さないと自分が不幸になるという話を気にし、同じクラスにいる飯島貴彦のもとに出してみることに。
―――だが、相手が悪すぎた!
飯島は「コックリさん」をやろうにも色々と儀式を簡略化させ、色々とぶち壊しにしてしまうような人物。そんな相手に不幸の手紙なんか送ったら、きっととんでもないことに。
―――そして、予感は的中!
速攻で不幸の手紙を紛失する飯島。それでも串大にそのことを相談しつつ、「うろ覚え」な文面で不幸の手紙を再現することに。
―――ここから、怒涛のツッコミタイムが始まります!
『怪異』とは、『一種のマナー』である。そんな事実を痛感させらました。
つまり、「相手にあまりに常識がないと、マナーや儀式は成立しない」ということ。感覚のズレまくった飯島は不幸を気にして不安になることもなければ、それがチェーンレターとして世に広まることにも加担しない。
本作は結末もまた意外性があって凄い状態に。不幸の手紙には本当になんらかの呪力があったのかもしれない。そこに飯島のノリが加わることで、思わぬ事態を招くことに。
爆笑必至のコメディホラー。読まなきゃ損ですよ!