現場を目にすることなく、耳にした情報から、鮮やかに事件を読み解いてしまう。麗しき安楽椅子探偵の名は、愛染真琴。宗教史学者である彼女は、悪魔の如き美貌と頭脳、そして口の悪さの持ち主でもあります。そこに複雑な想いを抱く者は多いでしょう。ワトソン役となる清水信夫も、その一人です。
何とか彼女をへこませてやりたいと語り聞かせたのは、彼が実際に遭遇したある事件の概要でした。
ネタバレは本意ではありませんが、一つだけ。清水信夫の語りに、ごまかしはありません。推理の条件はフェアに提示されています。
果たして愛染は、そして皆さんは、事件の真相を見抜けるでしょうか。