夏の夜の熱気と高揚感を、「ヤンニョムチキン」と「けものみたいな君のくちびる」というで大胆で斬新な表現が現代的な短歌。食欲と恋心が重なり合い、五感を刺激する鮮やかなイメージが印象的。読み手の想像力をかき立てます。日常の中の本能的な瞬間をうまく切り取って詠っています。
生活に根付いた描写を俳句や短歌に落とし込むためには、広く浅く共感できるエピソードか、特定の誰かだけが深く共感できるエピソードを独自の視点で見つめる必要がある。食べることを詠んだ本作の歌では、共感しやすい題材を鋭い着眼点で描き、生きる強さをも感じられる。パワフルでクスッとくる一首。
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