第4話 魔法とこれから

魔法を使って少しすると

レイハートさんの握力が弱まり、僕は尻餅をついた

…どうなったんだろ


レイハート「…可愛い」


も、もしかしてこれ…



レイハート「可愛いいいいいい!!!」ギュゥーーッ

「わぶッ!?」


レイハートさんは、目をハートにして僕に飛びついてくれた

す、すごく力のこもったハグ…!!


レイハート「あああああああこんなに可愛い男の子初めて…!!!やばい、ドキドキが止まんない…!!!」

「れ、レイハートさん…!」

『だ、だめだ!離れねぇとこのまま殺されるぞ!!」

「そ、そうだった!離れないと--」

レイハート「あーーーダメダメ!!!殺すなんて絶対ダメ!!こんな貴重な可愛い子、壊しちゃったらダメだって!!!」

「『え…』」


「こ、こういうことってあるんだ…良かったぁ…!」

『ああ…』

『!だ、だが!!イメージしろって言われて可愛い願望はないだろ!!』

「え!?いいじゃん可愛い願望!僕褒められて伸びるタイプだし!!」

『伸びんのは鼻の下だけだろ!!このあんぽんたんめ!!!』

レイハート「酷い!!こんな可愛い男の子にそんなこと言うなんて!!」

『お前は口を挟むなって!!なんかややこしくなる!!』



「…でも、ありがとう」


『…え?あ、アリガト…?』


「だって…この人がこんなに僕を可愛く思ってくれるなら、他の男の人も襲われずに済むかもしれないし

それになにより、おかげでこうして助かることができた」

「ありがとう、にょろにょろ」


僕がそう言うと、にょろにょろは顔を隠すようにそっぽを向いた



『…名前、なんてんだ?」

「?名前?」

『教えてくれよ、これからお前とやってくんだから」


これから、にょろにょろと

これからも…

だめだ、なんだかはにかんでしまう

はにかみが溢れてくる

でも今は、教えなきゃ


「僕は歩、イチカワ アユムだ」


それを聞いたにょろにょろも、僕と目を合わせながら笑みを浮かべる


『よろしくな、アユム』


「よろしく、にょろにょろ」


これは僕達、アユムとにょろにょろが紡ぐ


異世界冒険譚の、ほんの1ページである



「そっちの名前は?」

『スーパーハイパーサタンキング』

「うそつけ」

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僕と、異世界と、にょろにょろと 焼鳥三郎 @yakitori0606

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