『芳春院――まつ、関ヶ原前夜にて』は、四谷軒先生の歴史小説です📜。
物語の舞台は慶長4年(1599年)、関ヶ原の戦いの約1年前。前田利家の息子・前田利長は、徳川家康暗殺の嫌疑をかけられ、冤罪だと憤る彼は「合戦に訴える」と口走ります💡。
名将・高山右近と、自身で改修を行った金沢城は難攻不落。「これに拠れば勝てる」と豪語する利長に対し、母である芳春院(まつ)は、息子の行く末を憂えていました😢。
この作品は、戦国乱世において、武ではなく知略で家を守る女性の戦い方を描いた物語です✨。
男尊女卑の時代、女性が果たした重要な役割とは――⁉
歴史の裏に隠された、語られることの少ない女性の活躍――ぜひこの作品を読んで、戦国時代の女性の生き方を感じてください!📖💖
関ヶ原の戦い。日本人なら誰でも知っているとおり、この戦いは徳川家康が石田三成を破って天下を獲った一戦です。そして歴史好きであれば、この戦いは家康の天下獲りのために是が非でも必要で、石田(と上杉)の前には、加賀前田家との間に先端を開こうとしていたこともご存じのはず。
いつも歴史上の出来事や人物に新しい視点を提供して歴史好きの読者を楽しませてくださる四谷氏は、今回「新居」「美人」「冤罪」の三題噺を書くにあたり、この前田家の「戦い」を題材に選ばれました。
三つのお題をスムーズに溶け込ませる巧みな手腕は本作でも健在ですが、今回の注目は家康の意図。前田家を罪に陥れようと画策したのは、もちろん自身の天下獲りのためですが、果たしてそれだけが理由なのか? なぜ芳春院(まつ)は進んで人質になることを選んだのか? 本作の描くこれらの答え、歴史好きの読者なら楽しめると思います。是非ご一読ください!
あ、「ひとこと紹介」は間違ってませんが釣りなので気にしないでください。「期待してた内容と違う!」というクレームは、事の元凶である家康にどうぞ。