私の好きな彼氏は、何故? 私を一人置いて何処かへ行ってしまったのだろう?
神石水亞宮類
第1話 私の好きな彼氏は、何故? 私を一人置いて何処かへ行ってしまったのだろう?
“私の好きな彼氏は、何故? 私を一人置いて何処かへ行ってしまったのだろう?”
彼と2年付き合っていた。
一度も彼とは喧嘩もした事がないほど、本当に仲が良かったのに。
彼はある日、私を一人置いて何処かへ行ってしまった。
彼とは付き合って半年後、“彼と私は同棲”をはじめた。
彼の好きな私の手料理は? “カレーと豚汁。”
彼は私の料理は何を食べても美味しい美味しいと言って食べてくれて
いたのだけど? 特にカレーと豚汁は彼の大好物だった。
だから私は、彼の大好物のカレーと豚汁を彼が仕事から帰って来る前に
作って待っていた。
彼の嬉しそうな顔を思い浮かべながら私は彼を持っていたの。
このまま私は彼と結婚すると想っていたし、彼からのプロポーズを
今か今かと期待もしていたわ。
“彼には私しかいない! 私が彼を幸せにしてあげるんだって!”
そんな想いをいつも私は思い続けていたの。
・・・でも? “彼は私とは違ったのかな?”
彼は私に何一つ言わず私が居ない時に、彼のモノは全て
部屋から何処かへ運び出されていた。
私が居ない日を見計らって、彼は自分のモノを全て持って行って
しまっていたのよ。
それに? “彼から貰ったモノや自分のモノじゃないと思ったモノは、
全て置いていっていたわ。”
きっと、もう彼は要らないと思ったのだろう。
“私が彼に手作りであげたマフラーや手袋、お守りの袋やカバンも全て、”
一緒に買った指輪も彼のモノは置いていっていた。
私との想い出は彼からしたら? 完全に要らないモノなのかもしれない!
私がUFOキャッチャー のぬいぐるみを欲しがって駄々おこねて彼に取って
もらったウサギのぬいぐるみも部屋の隅に置いたままだった。
もう彼にとって私は必要のない人間になってしまったのかな?
・・・そして彼が居なくなって3ヶ月後。
私は彼を諦める事に決めたある日、彼は突然私の前に現れる!
『“・・・ご、ごめん、”』
『なんで急にまた現れるのよ! ぜっかく忘れるつもりだったのに......。』
『どうしても一緒には連れて行けなかった、それに誰にも言わないよう
にと会社の契約条件にもなっていて、頼む! 俺の話をちゃんと聞いて
ほしいんだ! 少しでいい、時間を俺にくれないか?』
『“どうせ、私とはもう別れたいんでしょ!”』
『そうじゃない! 仕事の関係で海外に転勤になったんだ! でもまだ
仮のマンションに住んでいて、今は未だ一緒には住めないから俺だけそこ
で住んでいるんだけど? いずれはハナも一緒に来てほしいと思ってる!』
『・・・か、海外って何処? 今も一人で住んでるの?』
『あぁ、インドネシアだよ、会社が用意してくれたマンションに住んで
るんだ! なんなら? 一緒に来て見てくれても構わないよ!』
『分かったわ、私は琉生を信じる!』
『ありがとう。』
『うん。』
・・・彼が言うには? “仕事の都合で急に海外に転勤になり、私を一緒に
連れては行けなかったらしいの。”
しかも? かなりヤバい仕事らしく、ギリギリ犯罪ではない仕事!
なんでそんな仕事を彼がしてるのかは分からないけど?
あと半年したらまた日本に戻って来れると話してくれたわ。
だから、“”遠距離恋愛か? 一緒に彼の住むインドネシアに行くか?”
彼に選択を迫られたの。
私は彼が大好きだから、彼の住むインドネシアで彼と一緒に住む事にしたの。
『“あそこで黒服のスーツを着た男? 私達の方をずっと見ていない?』
『監視されてるからな、あんまり気にしない方がいいよ。』
『・・・で、でも?』
『何もしてやこないよ! 大丈夫! 俺が一緒に居るから。』
『・・・うん、』
でも? 彼は私と一緒に日本に戻る事はもう出来なくなった。
彼が仕事に行く通勤中に突然! 真っ黒の車に彼は轢き殺されたからだ。
どう見ても? 彼をめがけて車が猛スピードで彼を轢いたと、その事故を
見た人達が私に教えてくれたわ!
彼は何故殺されたのか? 私に隠れてどんな仕事をしていたのか?
何故彼が殺されなくてはいけなかったのか?
彼は何一つ! 仕事の事は私に何一つ教えてくれなかったから......。
私は彼が亡くなり、一人で日本に戻る事に、、、。
でもどうして? 彼が亡くならなくてはいけなかったのかな?
彼はどんなヤバい仕事をしていたのか?
そしてどうして? 私を一度! 日本に置いて一人でインドネシアに
行ってしまったのか?
でも? 彼にいろいろ聞きたくても、もう彼は居ない。
私が大好きだった彼はもう何処にもいないわ。
こんな事になることが分かっていたなら、私は彼とまた付き合っていたのかな?
私の好きな彼氏は、何故? 私を一人置いて何処かへ行ってしまったのだろう? 神石水亞宮類 @kamiisimizu-aguru
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