テレビに出たかった俺

名なし葉っぱ

テレビに出たかった俺



俺は今、実家暮らしの いわゆるニートだ。


一度は自衛隊に入っていたが、嫌になって数年で辞めた。


歳は31の、彼女なんかいるわけがない俺。

もちろん、結婚もしていない。相手がいないしな。

見た目にも自信は無いし、これといって楽しみもない。


自慢ではないけど、彼女いない歴31年だ。

長所といえば、ガタイがいい事くらいか。


昔っから勉強も嫌いだし、

友達の話にもついていけない時もある程の頭の悪さだ。


よく 単細胞 とか 単純なやつ とか言われるんだ。

俺には、その意味すらよく分かっていない。

考えていると眠くなってくる。



ニート6年目の俺にも 夢くらいあるんだ。

それは、

なんでもいいから テレビに出ること だ。


よし!俺でも簡単にテレビに出れる方法を探すか!



…ん~、色々 調べたけど、みんな頭良すぎだろ!!

あ、俺が馬鹿なだけなのか? まぁ、いいや。


ん? なになに、、通り魔?人を刺して立ち去るだけ、

なるほど、まぁ簡単にテレビには出れるかもしれないけど、

別に 刺したい人なんかいないしな俺。

あー、通り魔って誰でも刺すのか、なるほどなー

えっと、なになに、通り魔とは――――……


俺は、通り魔 のことを自分なりに調べたんだ。


――――――――――――――――――



次の日の深夜、人があまり通らない道で、

とりあえず 俺は、ウロウロしていた。


俺の服装は、黒のパーカーに黒のジーンズ、

まぁ、ほぼ真っ黒姿だ。


目の前を 若い女性が足速に通り過ぎた。

俺は、ん~、女性はな~可哀想だからやめよう。


しばらく俺はフードを被り ウロウロしていた。

すると、背後から、


「 …おい、お前 」


と、男の声がした。振り向くと、

俺と似たような黒っぽい服装だ。たまたまかな。

俺は、


「 ん?俺になんか用ですか?」


と聞き返した。そしたらその男は、こう言った。


「 此処は俺の場所だ、他を探せよな 」


俺は、この男は何を言っているのか分からなかったから、


「 俺の場所? 私有地なんですか?」


と聞いたんだ。

そしたら、その男は舌打ちしながら俺の方に近づいてきた。

そんで、どっかに隠してた包丁を振りかざして、


「 お前、、ウゼーんだよ!」


俺は、スっと避けて、包丁を持った腕を掴んだ。

包丁は地面に落ちた。

俺は、


「 急にウザイってなんだよ!しかも包丁なんて、

刺さったら 危ないだろ!」


その男は 謝りもせずに逃げようとしたから、

俺は頭にきて、その男を捕まえて、

男の全身を後ろから掴んで、

近くの交番に持っていったんだ。


もちろん、道に落ちた包丁も持っていったよ。

日中とか子供とかが遊んで怪我すると悪いからさ。


交番の人に質問されたことを素直に話した。

翌々聞けば、その男は その区域の、

連続通り魔の犯人だったらしい。


交番の人と話してる最中、俺の事も聞かれた。


俺は、包丁とか刃物は持ってなかった手ぶらだった。


でも、素直に言ったんだ。

通り魔になってみたくて、テレビに出たかったんです。と


交番の人は笑って、信じてくれなかった。

まぁ、いいか。



次の日、俺は、連続通り魔を捕まえた人 ということで、

テレビに出たんだ。


テレビに出たい夢が叶って嬉しかったな。




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テレビに出たかった俺 名なし葉っぱ @happananasi

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