死に損なった男が、崩壊した世界で再び戦う

ゼミ旅行で訪れたアメリカの都市フトゥールム。
そこで巻き込まれたのは、銀行強盗──ではなかった。

突然、人々が倒れた。
誰も動かず、誰も応答しない。
次に立ち上がったのは、『死んだはず』の人間たち。

街が崩れた。
世界が、音を立てて終わり始めた。

かつて戦ったことがある大学生、本郷勇気。
何のために生き残ったのか分からなかった男が、命の重さに背を向けていた男が、もう一度銃を握る。

誰かの夢を、絶望で終わらせないために。

仲間を救う。誰一人、見捨てない。
崩れゆく都市を、炎と血と悲鳴が覆い尽くすなか、勇気と名付けられた男が立ち上がる。

これは、終わった世界で生き直す男の物語。

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